ネットユーザの35%がコンテンツをネットにあげるアメリカ
日本でも総務省が発表したようにブログユーザが6ヶ月で84%以上増えたとか、インターネットコム株式会社とGirls Labが携帯電話を持っている10-15歳約1400人を対象にした調査で3割がブログを作ったことがあるといるなど、CGMの普及は進んでいる。だが、アメリカではすでに35%のネットユーザがオンライン向けに何らかのコンテンツをつくる、つまりCGMをつくるというデータが出ている。
アメリカのNPO調査団体Pew Research Centerは、どの政党にも寄らない調査団体として高く信頼されているが、彼らが行っている長期調査プロジェクトのひとつに、インターネットが家族やコミュニティ、仕事、毎日の生活、教育、医療、市民・政治活動にどのような影響を与えるかを定期的に調査するPew Internet & American Life Projectというのがある。その中の調査のひとつ「Home Broadband Adoption 2006」にこのネットユーザの35%がコンテンツをネットに上げるデータがでてくる。
イノベーター層からアーリーアダプター層へ
この調査は2005年暮れから2006年春に4000人のアメリカ成人を対象に行われたものだが、それによると、アメリカ成人の73%がネットユーザで、これは人口にして1億4600万人にあたり、家庭ブロードバンドユーザーは、42%(同8400万人)であるという。イーシーリサーチ株式会社によると、日本のブロードバンド利用者は総人口の39.7%、4979万人ということであるので、比率的には同じような浸透率のように感じられる。
そして、その中でアメリカのネットユーザの35%、人口にして4800万人がブログ、自分または仕事のWebページ、ストーリー、アート・画像、ビデオなどオンライン用にコンテンツをつくっているということが示されている。面白いのが、家庭でブロードバンドを使っている人たちでは42%がCGMをつくっており、そして彼らがCGMクリエーターの73%を占める、ともちろん高いのだが、その反対側の27%がダイアルアップでもCGMを作っていることだ。 さらに、ブログやWebサイトを除いた、自分のストーリー、写真、ビデオを、ネットユーザの26%、3600万人がネットにあげている。Flickrなど写真共有サイト、YouTubeなどビデオ共有サイトが急成長しつつある背景には、ユーザ層がイノベーター層からアーリーアダプター層へ移っていることにあることが感じられる。