iPadの登場を新たなビジネスチャンスととらえて、発売前から多くの企業がアプリやサービスを展開。特に、デジタルコンテンツの分野では、国内の出版社、新聞社らがiPadの大画面(9.7インチ)で楽しめる書籍、雑誌、新聞サービスを提供。そうしたデジタルコンテンツとネットショッピングとの連携など、新たなビジネスを模索する企業は多い。電通とヤッパが運営する電子雑誌配信サービス「マガストア」には、5月18日時点で出版社30社、閲覧可能雑誌55誌に達し、iPadの登場を待ち構えていた。
iPadの発売日の今日に合わせて、多くの企業が新しいアプリを投入しているが、産経新聞と産経デジタルは、iPadで産経新聞が読める専用アプリ「産経新聞HD」の提供を開始。産経新聞朝刊最終版(東京版)のフルカラーの紙面データがをほぼそのままの形で、HD(ハイ・ディフィニション:高精細、高画質)で楽しめるこのアプリは今日から1か月間の期間限定で無料公開され、購読料金は月額1500円となっている。
しかし、今年2月にシード・プランニングが発表した市場調査では、電子新聞・電子雑誌市場は成長するものの比較的ゆるやかな成長曲線を描くと予測をしており、現時点では「端末先行」と分析。今日発売されたiPadが、日本国内で新たなビジネスプラットフォームとしてどのような実力を発揮するのか注目される。
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