オーストラリアの検索事情に詳しい人はなかなかいないと思いますが、彼の地ではテレビ会社「チャンネル9」と提携しているMSNが圧倒的な人気のようです。日本で最強のYahoo!、アメリカでダントツのGoogleも、カンガルーとはお友達になれない?と思いきや、豪Yahoo!は2006年に大手テレビ会社「チャンネル7」と提携し、「Yahoo!7」として新展開。そして、4月5日に「Yahoo!7」は、新型サーチ「alpha」のベータ版を公開しました。こんな顔をしています。
「こ、これがYahoo!?」とたずねたくなる超シンプルなトップページです。シンプルといえばGoogleですが、Googleも、2006年10月から「SearchMash」というサイトを公開しています。
こちらもGoogleには見えませんね。でも、ちゃんと「SearchMashはGoogleのサイトです」と説明があります。「サーチマッシュ」という名前から、Googleがマッシュアップを試しているサイトと思われるかもしれませんが、あくまでも「新しい検索サービス」をテストするサイトのようです。さて、この2つの新型サーチ、いったいどんな新しいサービスなんでしょうか。
一度に全部お見せします。
alphaのFAQを見ると、「alphaは「Federated Search」の概念を導入したYahoo!の新しいベータサービスです」とあります。「Federated Search」とは、これまで別々に行っていた、サイト検索、ブログ検索、イメージ検索、動画検索などを、たった1度の検索ですべてお見せしますというもののようです。alphaでは、Yahoo! IDを持つユーザーが検索結果の表示をカスタマイズしたり、カスタマイズしたページを共有することもできます。また、RSSでニュースを購読するのと同じように、OpenSearch RSSを使って、ほかの検索サイトの検索結果も表示することができます。ちなみに、OpenSearch RSSはAmazon.comの検索サービスやEコマースサービスを研究開発する子会社A9.comが開発した、ユーザーによるカスタマイズや拡張が可能な検索サービス「OpenSearch」の検索結果をフィードするRSS形式です。
一方、Googleの「SearchMash」には詳しい説明はありませんでしたが、検索窓をクリックしてカーソルを表示させなくても、直接入力できるようになっていること(alphaもできます)や、検索結果に表示されたグリーンのURLをクリックするとそのサイト内検索ができること、画像や動画、ブログなど、異なるタイプの検索結果をまとめて表示できること、また検索された動画のサムネイルをクリックすると、動画がすぐ再生されることなどが紹介されています。
豪Yahoo!とGoogleの2つの新型サーチの実験室をのぞいてみましたが、現在のウェブの多様化の波は確実に検索サービスの姿を変えつつあるようです。