iPadマーケティングでできること
最後に、iPadがもたらしつつある3つの変化とiPadユーザーの実態から見える3つの特長から、iPadのマーケティング活用にはどのような可能性が秘められているのか、見解を示してみたい。
iPadのマーケティングにおける活用方法としては、次の3種類があると言えるだろう。
- 商品や企業理解を促進させるブランディング目的での活用
- 集客・販促目的での活用
- リアル店舗の販売促進をアシストする目的での活用
例えば、マルチタッチスクリーンで商品の実物大と同じクリエイティブを作ることができれば、臨場感を醸成しながら商品理解を促進することが可能だろう。
また、アプリを経由した購入経験値が高いiPadユーザーを対象にしたEコマースを展開すれば、Webサイトやカタログでは体験することができない、購買経験を与えることができ新たな買い物ニーズを喚起できるかもしれない。
リテールの補完という点では、ポータブル性の高いiPadに情報を整理して詰め込むことで、どんなシーンでも必要な情報を取り出し、分かりやすいクリエイティブでリテールの補完をすることができるだろう。例えば、新車を購入する際、車体のカラーやオプション追加でどのようなアウトプットイメージになるのかがiPad上のフリック操作で一目瞭然になれば、消費者の意思決定の早期化と購買促進につながる。
もちろん現状ではターゲットを選ぶ形ではあるが、iPadを上手く活用することで、認知~理解~行動というマーケティングにおける一連プロセスをカバーできるというわけだ。それだけの可能性を秘めていると言えるだろう。
次回はそれぞれの目的でiPadをマーケティングに活用した最新の事例を紹介していく。
