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画像はユーザーに無視される? アイトラッキング最新調査から考えるSEO対策時のポイント【Search Engine Strategies 2010レポート】

2010/09/29 11:00

 サイト訪問者のページ上での反応や行動を把握するアイトラッキング調査は、ユーザビリティやページのコンバージョン改善に重要なデータを提供します。Search Engine Strategies(SES)のアイトラッキングセッションでは、毎回興味深い調査結果が報告されます。今年サンフランシスコで行われたSES 2010では、Webサイトのデザイン最適化やユーザビリティで著名なシャリ・スロウ(Shari Thurow)氏が講演を行いました。このセッションで報告された、興味深いアイトラッキング調査結果を順次紹介し、最後に講演で発表された内容をもとにしたSEO対策時のポイントをまとめたいと思います。(バックナンバーはこちら)

ユーザーの視線は検索の目的に合わせて変化する

 セッションの冒頭、スロウ氏は「ページのデザイン、メニュー、テキストなどが、訪問者がWebページの何を見て、結果として何を選ぶかを左右する。読ませたい情報に視線を固定させ、学ばせ、理解させ、選択させるのが目的である」とアイトラッキングが持つ役割を定義しました。

 アイトラッキングと言うと、SEO担当者の頭にまず浮かんでくるのは、検索結果のヒートマップだと思いますが、こうしたデータが示す情報には、次の4つがあります。

データが示す情報
  • 多くの検索ユーザーが目にする部分
  • 多くの検索ユーザーが目にしない部分
  • 結果ページの情報の取り入れ方
  • 検索ユーザーの視線の動き
検索結果ページのヒートマップ
検索結果ページのヒートマップ

 上図のヒートマップを見ると、上位ランクページの説明文を読み、下位ランクページはタイトルだけを斜め読みしているのが分かります。テキストのみのページでは、この赤い部分がF字型に表れるヒートマップが典型だと言われています。

 しかし、画像やビデオなどを載せたユニバーサルサーチの検索結果ページでは、この視線の動きが変化するそうです。その例として、下図の「ネクタイの締め方」の検索結果画面が紹介されました。

例として紹介された「ネクタイの締め方」に対する検索結果
この画面では、まず画像に注目が集まり、その後にテキストへと視線が移動する傾向にあるという
例として紹介された「ネクタイの締め方」に対する検索結果。この画面では、まず画像に注目が集まり、その後にテキストへと視線が移動する傾向にあるという

 どの検索結果でも画像に視線が集まるとは言えませんが、例のように探している情報が「ハウツー物」の場合には、動画や画像に特に視線が行くのは理解できますね。

 このようにアイトラッキングのデータは、ユーザーの視線が行った場所と動きを知らせくれます。しかし、赤く染まった部分に注目し過ぎてしまうのは危険です。スロウ氏は、アイトラッキングのデータを参照するうえでの注意点として、次の5つをあげました。

アイトラッキングの落とし穴
  • アイトラッキングでは、視線が集まった理由が分からない
  • アイトラッキングでは、その部分を見た時のユーザーの意図、思考、感情が分からない
  • ある場所に視線が長時間固定されたときは、困惑や不理解を示す場合と、興味を示す場合がある
  • ナビゲーションに視線が行かない場合は、“どのページも同じナビゲーションなので見る必要がない場合”と、“どこのナビゲーションがあるのか分かっていない場合”がある
  • 視線が集まった場所に注目しているとは限らない。視線の周囲にある情報に注目したり、視界の情報を全体的に取り入れている場合がある

 「視線が固定されるのは、その部分の理解に困っているからかもしれない」というのは大きなポイントです。確かに長くて難しいスペルの外国語が入っていたりすると、読むのに時間を取られますね。理解し難いタイトルや説明文も、視線の固定時間が延びる原因になります。

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