ローンチから1年半で会員300万人、急成長を遂げたfoursquare
ブラウザ、検索エンジン、SNS、ライフストリームと、時代とともにさまざまなプラットフォームが生まれてきているが、これから注目を集めてきそうなプラットフォームの“卵”が位置情報サービスだ。
携帯電話・スマートフォンのGPS機能を使い、現在の位置情報を取得。そして取得した位置データを使って、端末内のゲームを進める、周辺エリアのスポット情報を表示する、といったサービスが「位置情報サービス」の枠に括られてくる。ほぼ同じ文脈で「ジオメディア」とも呼ばれているが、日本では「コロニーな生活☆PLUS」(以下、コロプラ)などが代表格。mixiの「mixiチェックイン」、はてなの「はてなココ」、ライブドアの「ロケタッチ」などの位置情報サービスも登場してきている。
そんな位置情報サービスのプラットフォーム争いで本命として名前が挙がってくるのがfoursquareだ。アメリカで2009年3月にローンチしたばかりのサービスだが、2010年4月には利用者数100万人を超え、それからわずか3カ月後の7月には利用者数で200万人を突破、翌8月には300万人に届こうかという規模にまで急拡大しているという。
foursquareは、コロプラのような位置情報を使ったゲーム性を備えながら、SNSや、「食べログ」のような口コミ情報サイトとしての側面、さらにはタウン誌やクーポン情報誌のようなリアル店舗の販促ツールとしての性格も持つ。
foursquareが、なぜ人気のサービスになったのか。Twitter上の情報などによると、2011年1月に日本語版のリリースも控えているというfoursquareが、なぜそこまでの注目を集めているのか、詳しく掘り下げて見てみよう。
foursquareの代表的な機能分類
foursquareの機能は先に挙げたように、1. ゲーム(スタンプラリー)、2. SNSおよびCGM、3. 店舗向け販促ツールという大きく3つの括りで説明できる。
foursquareの代表的な機能を挙げると、次のとおり。
- GPSで位置情報を送り、レストラン、公園などの現在居るスポットに「check-in」してポイントを稼ぐ
- 特定の場所に通い続けて1番の常連となり、「The Mayor」(市長)の称号を入手する
- check-inの回数など、特定の条件を満たすことでさまざまなバッジを集める
- 友達を「Friend」として登録する
- 現在地情報をFriendに伝える
- TwitterやFacebookと連携して、現在地の更新情報を外部のプラットフォームにも流す
- 未登録のスポット情報を登録する
- オススメのメニューやキャンペーン情報など、スポットに紐付く口コミ情報を「Tips」で登録して公開する
- Tipsとして公開するようなものではない個人的な備忘用の情報を「To-Do」として登録する
- Twitterライクな「Shout」の機能で、ショートメッセージを発信する
- foursquareを使って頻繁にcheck-inしてくれる常連客に向けて、foursquare上で商品割引などのキャンペーンを展開する
- foursquareユーザーの来訪履歴をログ解析ツールを使って分析する