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はじめに~Webの進化は止まらない

 身の回りに待ち合わせに遅刻する人が多くなったと 感じませんか? 10年前と比べて確実に遅刻する人が増えましたし、また遅刻に対する罪悪感も希薄になっているように感じます。待ち合わせ場所で待っていると、携帯電話が鳴って「ちょっと遅れます」と待ち合わせ相手から連絡が入った経験は誰しも持っているはずです。あるいは逆に、「電車が遅延しているので、ちょっと遅れます」という連絡を携帯電話から入れた経験も大部分の人が持っているでしょう。

 いうまでもなく、これは携帯電話の普及と無縁ではありません。どんな状態でも簡単に連絡できる携帯電話の特性と、社会人であれば大抵所持している携帯電話の普及率の高さが、遅刻に関する意識の変化に繋がっていると推測できます。今となっては不思議な感じですが携帯電話がなかった時代は、「絶対に遅刻しないように予定を組む」「遅刻をしても大丈夫なように事前に代替手段を共有しておく」といった姿勢で臨んでいたのでしょう。それが携帯電話の普及により、人々の認識に変化が起きたのです。もちろん、物心ついた時には、携帯電話が普及していた若年層にとっては待ち合わせに対する認識自体が、根本的に異なっていることでしょう。つまり、新たな技術やサービスの出現により、人々の生活スタイルはおろか、倫理観や物事の捉え方さえもいともたやすく変わり得るのです。

 そしていったん起きた変化は元に戻ることはありません。今更携帯電話がない生活が考えられないように、一度市民権を得た機器やサービスは別の何かに取って代わられるまで進化の道を突き進みます。ドッグイヤーと言われ、進化のスピードが著しく早いWebにおいては尚更、トレンドは激しく移り変わります。ユーザーの行動パターンやリテラシー、マーケティング手法は常に流動的で同じところに留まっていません。Webマーケティングは、指の間をスルリと抜けて行ってしまうような掴み所のない存在ですが、この本では三部構成でこの手強い相手を攻略していきます。この本の内容に沿って怠けずにきちんとWebマーケティングと向き合ったときに自ずと結果がついてくるでしょう。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/18 09:00 https://markezine.jp/article/detail/1440

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