今回は、採用フローの最初のステップ「企業認知」において、ソーシャルメディアがどのように使われているか紹介したいと思います。学生は知らない企業にはエントリーしません。学生にエントリーしてもらわないことには、採用活動は進みませんから、かなり重要な活動となります。
ソーシャルリクルーティングが「人気企業ランキング」を崩すか
従来の企業認知の方法として挙げられるのが、就職ナビサイト、就職イベント、大学内に設置されたパンフレットなどがあります。しかし、学生にとってははじめての社会勉強の機会。情報収集するにも、普段の生活で関わる企業、つまり消費者向けサービスを提供しているBtoC企業か、もしくはCMやブランドによって知名度のあるBtoB企業に集中してしまいます。毎年発表される人気就職企業ランキングが、BtoC企業に偏っているのはこれが原因で しょう。
さらに、就職活動が進んで方向性が決まってくると、次は業種で検索をかけます。志望業種に特化して選考を受ける学生は多く、「業種」軸を持ち始めるのです。結果として、人気のある業種に就活生が集まる、という傾向が出てくるわけです。
要するに、就活生は企業を知る上でハードな側面(規模、業種、認知度)でしか判断せずに、ソフトな側面(仕事の中身、会社としての考え方、事業貢献性、社風)に触れることがなく、絞り込んでしまっているのが現状です。大手求人ナビサイトが、検索ポータルのように、求人情報をきれいにカテゴライズしていることも要因の1つです。
こうした背景から埋もれてしまいがちな企業が、ソーシャルメディアを活用することによって、認知度を高めることが可能になります。具体的には、以下3つの方法が考えられます。
- コンテンツを発信する
- 企業から学生にアプローチする
- ソーシャルグラフを活用し、ターゲットを絞った広告配信などを行う
それぞれ詳しく見ていきましょう。(次ページへ続く)