Fastaskの実力を探る ~ 後半戦
前回、セルフサービス型のネットリサーチサービス「Fastask」の使い勝手を試すため、会員登録から質問文の作成、終了条件/条件分岐などの質問票の設定、配信前に行われるロジックチェックまでの流れをレポートした。
人手を極力介さず、クラウド化を図ることで低料金・短納期を実現したFastaskの実力について、今回は配信以降のプロセスに焦点を当てて検証していきたい。
スクリーニング調査の段階から対象を絞り込んでサンプルを回収
MarkeZine編集部では「女性のソーシャルメディア利用状況」について調査することにした。幅広い年齢層の女性から回答を求めるため、最終的な本調査では10代~50代まで、各年代200サンプルを割付、合計1000サンプル回収を目標にし、まずはソーシャルメディアの認知度/利用経験について尋ねるスクリーニング調査を実施した。
スクリーニング調査は、特定条件に合致するサンプルを本調査前に抽出する目的で実施するもの。だがFastaskの場合、スクリーニング調査の時点から、ある程度対象を絞り込んでサンプルを集めることができる。
Fastaskの配信設定で必要な作業は、「アンケート配信日時の設定」「配信対象条件の設定」「回収目標サンプル数の設定」という3つのステップ。調査対象のモニタを絞り込めるのは、このうちの「配信対象条件の設定」のステップになる。新規に配信対象のモニタを選ぶ際には、「年齢」「性別」「未既婚」「子供の有無」「居住地」「都道府県」「職業」「勤務先業種」といった項目で条件を指定。指定条件にマッチするモニタ数を確認してから、配信に移ることができる。つまり、これらの基本的属性は、スクリーニングの調査項目に含める必要がないのだ。
さらに続いての「回収目標サンプル数の設定」のステップでは、どの性別・年代からどの程度の回答を集めたいのか、細かく割付指定することが可能だ。
本調査で各年代200サンプル、合計1000サンプル回収するために今回のスクリーニング調査では、出現率と回答率から逆算し、各年代で2000~3000サンプル、合計1万2000サンプルを回収することにした。
「赤」「青」「黒」で目標サンプル数の達成可能性を明示
実際に、配信設定を進めていった画面がこちら。今回は女性のみ、10歳刻みで回収目標を指定したが、男女問わずに年代で目標数を指定することもできるし、さらに細かく5歳刻みで指定することも可能だ。
回収目標サンプル数の設定」のところで、15~19歳の回収目標数が、赤字になっている。
これはモニタの実在数とアンケートの予想回答率を基に、「目標数を達成できるか」と予測して、「到達できる可能性が低い」と判断された結果だ。達成見込みは「黒字」=「到達できる可能性が高い」、「青字」=「到達できる可能性が中程度」、そして可能性が低い赤字の3段階でアラートが表示され、目標数が回収できるか、事前に目処を立てやすくなっている。
以上の設定を完了したら、アンケート内容と配信設定を確認して配信を依頼。依頼処理後にジャストシステムのリサーチャーによるロジックチェックが入り、アンケート内容などに不備があった場合は、配信を停止して依頼を差し戻し、間違いを指摘してくれる。(参考記事)