グーグルは今回、Brand Activate InitiativeというブランドマーケティングのROIを向上させる取組みについて発表した。今回発表された2つの指標のひとつ「Active View」は、ディスプレイ広告が画面上にすくなくとも50%、かつ1秒間表示されたことをカウントするもの。
従来は、アドサーバーから広告が配信されると1インプレッションとカウントしていたが、配信されでもエンドユーザーの見える範囲内に表示されなかったり、画面上にきちんとロードされなかったりすることもある。この「Active View」では、実際に画面の前にいる人間がその広告を見ることができるかを重視して計測し、広告主は、表示されたインプレッションにのみ代金を支払うことになる。
グーグルは、Active Viewを今後数週間のうちにGoogle Display Networkで順次展開。最終的には広告管理・配信ソリューション「DoubleClick for Advertisers」に組み込んで提供する。
もうひとつの新しい指標「Active GRP」はテレビCMの効果測定指標として使われているGRP(のべ視聴率)を、ウェブ用にバージョンアップしたもの。これは集約したパネルデータと匿名のユーザーデータを組み合わせた統計的なモデルを使って算出されるため、個人情報を扱う必要がないという特徴がある。この指標はDoubleClick for Advertisersクライアント向けのパイロットプログラムとして提供を開始する。
グーグルは、米インタラクティブ広告業界団体IABらの取組み「Making Measurement Make Sense (3MS)」や業界全体と連携してこれらの指標の普及に努め、雑誌やテレビで広告を展開している多くのブランドをウェブに呼び込みたい考えだ。
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