米リーチローカルは、中小企業向け、特に来電がビジネスに直結している業種にターゲットをしぼったさまざまなO2Oソリューションを展開。今回、アジア初の拠点として日本法人を立ち上げた。
5月30日に行われた記者会見では、米リーチローカルの共同ファウンダー、エグゼクティブ・バイス・プレジデントのロバート・ライト氏が、中小企業によるネット活用の重要性とそれを阻む要因について解説。オンラインで測定されるインプレッションやクリック数は、中小企業にとってはあまり意味のない指標だとしたうえで、歯科医、弁護士など、ビジネスのとっかかりはオンライン、実際のとりひきはオフラインという業種を各国で支援してきた実績を紹介した。
DoubleClickの共同ファウンダーでもあるリーチローカル取締役会議長のデイビッド・スコット・カーリック氏は、「わが社はグーグル同様シリコンバレーで創業しました。地域密着型の企業は顧客開拓しなければなりませんが、顧客はオンラインに移行しています。我々のゴールは、大企業同様に中小企業にも広告活動を提供していくことなのです」と語った。
スペシャルゲストとして登場した、グーグル株式会社代表取締役の有馬 誠氏は「日本はネットインフラは世界トップクラスだが活用度は10位くらい。中小企業は約400万社あり、これは就業人口の10%にあたります。しかし、中小企業のウェブ保有率は24%にすぎません」とデータを紹介。
グーグルは「みんなのビジネスオンライン」というサイト構築支援サービスを立ち上げており、「Googleアドワーズ」は小規模な広告主にマッチした広告サービス。「(リーチローカルは)中小企業へのデジタルマーケティング浸透における仲間。ともに日本のインターネット活用率の向上、中小企業への活動を強化したい」とエールを贈った。
リーチローカル・ジャパンの代表取締役CEO保積弘康氏は、自社サービスのターゲットを「5人から50人くらいの社員がいる、電話があって売上につながるような会社。ホームページをもっていて、なんらかの広告をうっている会社」と定義。
検索連動型広告「ReachSearch」は、今まで追跡が困難だった通話のトラッキングを可能にすることで、中小企業のネットからの集客を支援する。ネット広告を見て電話をかけてきた人がいるときに通話をトラッキング。来電本数、電話番号、通話が本当にビジネスにつながったのかをオンラインレポートで分析することができる。また、通話やメールにつながったキーワードに自動的に予算を振り分ける最適化の仕組みも提供することで、同じ予算でもより多くの結果を残すことができると解説した。
費用は月額10万円からとなっており、「数年後には420万社あるといわれる中小企業・個人事業主の0.1%はとりたい」と目標を語った。
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