米国のスタートアップシーンを紹介します
MarkeZine読者の皆様こんにちは。サンフランシスコにあるアドウェイズの米国子会社 アドウェイズ・インタラクティブでゼネラルマネージャーを務めているケニー朝倉です。
私は2011年7月からSF在住となり、主に日本のアプリの北米プロモーションや、欧米発アプリの日本国内でのプロモーションに携わってきました。今年4月にカリフォルニア州で子会社の設立が完了し、今後プロモーション以外にもゲームアプリの運営や新規事業でビジネス展開をして行く予定です。
アドウェイズ・インタラクティブの戦略の1つとして、まだ日系企業が深く入り込んでいないSFのスタートアップシーンに大きく関わって行こうと考えています。その一環としてゲーム専門のインキュベーター「Yetizen」と提携をしたり、毎週のように20~30人規模のセミナーやネットワークイベントに参加したり、社員が2、3人しかいないスタートアップ企業と積極的にコンタクトを取ったりしています。
今回はその中でも私が注目しているスマホのプロモーション・マネタイズサービスをいくつかご紹介します。
「ChartBoost」 ~インタースティシャル・アド(Interstitial Ad)のパイオニア~
ビジネスモデル | CPC(クリック課金) & CPI(インストール課金)広告 |
資金調達 | 200万ドル(約1.6億円) ※出典:CrunchBase |
設立 | 2011年2月 |
メディアアプリ | TapZoo2 (PocketGems) |
強み | インタースティシャル・アドの第一人者、バーターシステム |
驚異的な数値 | CTR 38.77% |
この半年でおそらく一番勢いのある「ChartBoost」。とくにリワード広告に規制が掛かってからはさらに勢いを増してきており、今では大手デベロッパーの多くが使っています。
音楽アプリ「Tap Tap Revenge」で有名なTapulous社の元社員が設立したChartBoost社の強みは、インタースティシャル・アドを一番早くリリースしたこと。インタースティシャル・アドとは、いくつかのアプリを利用している合間に、タイミングよくフルスクリーンで表示する広告。CEOのMaria Alegreは、Tapulous社時代にこの表示法が一番ユーザーにとってアクションを起こしやすいという分析データをもとに会社を設立したそうです。
「ChartBoost」のメディアであるPixeleap社のアプリ「Vendespillet」の2011年の実績では、クリック率は38.77%、eCPM(1000回表示あたりの収益)は$15.64と、相当立派な数字を公開しています。
表示するタイミングも非常にフレキシブルなため、非常にマネタイズのしやすいツールとなっています。コンバージョン率はまだ未知数ですが、コンテンツへのユーザーの興味をかき立て、最終的にアプリへの関心が高いユーザーが獲得できるため、色々なデベロッパーからいい評判を聞きます。