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初心者向けソーシャルメディアマーケティング入門

初心者Webマーケター向けソーシャルメディアマーケティング実践編[4] 先進企業事例に見る、ユーザーの声の集め方・活かし方


 Webマーケターなら知っておきたいソーシャルメディアマーケティングについて解説する、短期集中連載です。実践編第4回目の今回は、ユーザーからの意見を集める手法とその活かし方について、実例を中心でお伝えします。いよいよ最終回です!

ソーシャルメディアを活用し、低コストでユーザーの声を集める

 近年、ソーシャルメディアを通じたユーザーとのコミュニケーションによって、自社の満足度向上につなげようとする動きが増加しています。

 ユーザーの声は、商品・サービス等を改善するため等に大いに役立つものです。これまではその声を集めるために、アンケートやサンプリング、モニター、試食会など、多額のコストがかかる手法をとらなければなりませんでした。しかし、ソーシャルメディアの登場により、小さなコストでユーザーの生の声を集めることが可能になったのです。

米DELL:ユーザーから要望・アイディアを募り、サービスを改善

 たとえば米DELLでは「Idea Storm」と呼ばれる、ユーザーからの要望やアイデアを募るサイトを公開しています。集まったアイデアを元に、2年間で200件以上(2008年末時点)の商品、サービスの改善を実現しています。アイディアを取り入れ実際に改善する姿勢は、ユーザーに高く評価されています。

米DELLは「Idea Storm」でユーザーの満足度アップ

 ユーザーの声が集めやすいということは、クレームが投稿され、他のユーザーに広がる危険性もはらんでいます。しかしこれは、商品・サービスを改善するチャンスととらえればいいのです。不満を持っているユーザーがいることは事実なのですから、この機会に改善するよう前向きに考えて活用しましょう。

資生堂マジョリカマジョルカ:ユーザーにお題に回答してもらい、ランキング作成

 マジョリカマジョルカは、Facebookでお題を出して、ユーザーからの回答によってランキングを作成しています。これまでに「この夏涼しくすごせそうな色は?」「バレンタインが近づく、今回のお題…想いを伝えるのに使いたい色はどれ?」「うっとり、女の子気分を高めたいときにはどのアイテム?」など、さまざまなお題が投稿されました。

 ランキング上位の商品は、ファンなら購入したくなる可能性が高いでしょう。同社はアンケートアプリpollを使っていますが、Facebookには無料でアンケートを募集できる「Facebookクエスチョン」という機能もあります。Facebookページに「いいね!」していないユーザーにも広く意見を聞くことができるので、参考になる意見が聞けるかもしれません。

マジョリカマジョルカのFacebookアンケートは販促に効果あり

大阪王将:Q&Aサイト「おけったー」でハッシュタグをフル活用

 Twitterでも意見を聞くことができます。たとえばQ&Aサイト「おけったー」を使えば、ユーザーからさまざまな意見を集めることができます。おけったーから回答してもらうと、Twitterにもハッシュタグつきで投稿され、意見やアイデアなどが一覧で表示されて見やすく、拡散も見込めてお勧めです。

大阪王将はおけったーを活用しアイデア、意見等を集めている

 大阪王将はこれまでに、「大阪王将は多くのメニューをお持ち帰りいただけますが、お気に入りのお持ち帰りメニューや、このメニューもテイクアウトできたらいいのにというものを教えてください」「大阪王将では昨年に引き続き、冷凍食品シリーズのバーコード3枚で現金1万円を2000名様にプレゼントするキャンペーンをしています。昨年も質問しましたが…この1万円、あなたなら何に使いますか?」など、意見を集めたり、告知効果を狙う使い方などをしています。

 アイデア次第で、まだまだいろいろな使い方ができるはずです。

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この記事の著者

高橋 暁子(タカハシ アキコ)

ITジャーナリスト、情報リテラシーアドバイザー。
SNSなどのウェブサービス、子どもの携帯電話利用をはじめとした情報モラル教育、ネット規制、電子書籍などに詳しい。インタビューや取材も得意としている。元小学校教員であり、昨今の教育問題にも詳しい。
本や記事の執筆の他、携帯電話やSNSなどをテーマに講演、セミナー、監修、アドバイザーなども手がける。
著作に「Facebook+Twitter 販促の教科書 」「Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本」「Facebookで就活に成功する本」「仕事を成功に導くFacebook活用術」などのFacebook・Twitter関連本、「電子書籍リーダーをビジネスで使う本」「電子書籍の可能性と課題がよーくわかる本」などの電子書籍関連本、「子どもにケータイもたせていいですか?」などの情報リテラシー本、「仕事ができる・広がる! はじめてのLinkedIn」などのLinkedIn本、「ミクシィをやめる前に読む本」などがある。

・連絡先:aki-akatsuki@nifty.com
・公式サイト:http://akiakatsuki.com/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/11/01 11:03 https://markezine.jp/article/detail/16586

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