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資産を活かしゼロから立ち上げ!ECスタートアップ実践講座

ECオーナーの二大課題!モール出店問題と利益率の悩みを解消する ─ ECスタートアップ実践講座

 「ECスタートアップ実践講座」の3回目。今回はECショップ従事者さんが一度は必ず悩む、モール出店の悩み、利益率の悩みを解消するためのヒントをお届けします。ECモール出店により、多数の売り場を構え、売上を伸ばすための「売り場戦略」、売るほどに利益がでる仕組みを確保するための「利益試算」、この2つをそれぞれ抑えていきましょう。  

どうする!?モール出店

 モール店舗からスタートするべきか、自店舗からスタートするべきか、はたまた両方がいいのか。ECショップを新規で立ち上げる際、そんな悩みを持ったという方は、かなり多いはずです。

 まず、自店舗とモール店舗の立ち上げの組み合わせパターンを見ていきましょう。

  • 自店舗で出店
  • 単一モール店舗で出店
  • 複数モール店舗で出店
  • 自店舗+複数モール店舗で出店

 各パターンはそれぞれメリット、デメリットが存在しますので次の表で整理していました。

店舗出店パターンのメリット、デメリットまとめ
店舗出店パターンのメリット、デメリットまとめ

 評価ポイントとして「運用性(ECショップの運用の手間)」「リピートケア(購入者へのリピート販促の自由度)」「集客力(見込み客の集客パワー)」「売上量(ECショップの売上額)」「価格競争性(競合との価格競争にさらされるか)」「利益率(売上からコストをひいた利益の率)」の6つを掲げ、それぞれ評価してみました。

自店舗は運用性・リピートケアの柔軟性は高いが、集客・売上スケールに難

 自店舗のみで出店・EC運営をしていれば、1店舗のみの管理となり、運用性も高いですし、モール出店の費用もかかりません。また、お客様のメールアドレスや住所についてもお預かりできるので、リピートケアも独自で行うことができ、顧客資産も蓄えていくことができます。

 しかしながら、自前での集客力には限界があり、比例して売上量の上げ止まりが起こることは珍しくありません。

価格競争・利益率に注意しながら、集客・売上スケール性を享受する

 一方、お客様の集客量とそれによる売上量を早期確保するには、モール出店の方法がもっとも確実ですし、複数のモールに並行して出店すれば集客・売上の量への期待はより膨らんでいきます。

 出店先モールでは、競合が同一商品や類似商品を低価格で提示している価格競争が激しい状況下ですので、お客様に選んでいただくためのプライシングが必要で、また、モール出店の月額費用や販売手数料も重なって、利益率は確実に低減してきます。

 結論から述べると、独自の自店舗単体で相当量の集客を確保できる場合を除いては、複数モール出店も並行して行う「自店舗+複数モール店舗で出店」を選択されるのがよいのではないかと思います。

 ただし、「自店舗+複数モール店舗で出店」する場合においては、下記のポイントを抑えておくことが重要になります。

  • 自店舗+複数モールでの在庫管理、受注管理、商品管理、顧客管理、集計管理、配送管理の多店舗連携をシステム上で行い、「運用性の改善」を行うこと(※1)
  • モール担当者さんの販促アドバイスを充分に活用し、モールだけでなく自店舗としての販促ノウハウ・知見をためること
  • 特定入り口商品のみ低価格プライスとし、他商品で利益確保できるようにすること
※1:多店舗連携をシステムの例

 なお、モール出店の売上ロイヤルティ(販売量に応じた手数料)については、月額の売上量に比例して、パーセントが変わってきますので、Yahoo!ショッピングで3.0%~4.5%。楽天では3.5%~6.5%の開きがでてきます。

 このようなことをふまえ、次のページでは、成長ステージに応じた店舗配分コントロールの考え方を述べていきます。

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この記事の著者

野口 竜司(ノグチ リュウジ)

株式会社ZOZOテクノロジーズ VP of AI driven business 文系AI人材として様々なAIプロジェクトを推進。AIによるビジネス推進とAIネイティブ組織作りに力を入れている。大学在学中に京都発ITベンチャーに参画し子会社社長や取締役として、レコメンド・ビッグデータ・AI・海...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/01/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/16758

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