やっぱり強いのはリアル
これまでにコラボしている雑誌は『sweet』と『InRed』。読者は『sweet』が20代、『InRed』が30歳前後。cameranコラージュのユーザ層にもその読者層が反映されるかと思いきや、実際のユーザには中学生や高校生も多い。ティーンエイジャーなど若い女の子は、憧れもあって、背伸びして実際の年齢より上の雑誌を見ることもあるからだとか。そんな彼女たちは、どこでアプリの情報を仕入れているのか。
「以前、大学生に対してグループインタビューをしたところ、アプリなどの情報を知るのは8割が友達からという答えでした。グループの中の感度の高い女の子が、レビューやテレビなどでアプリを知って、そこから大勢に伝わっていくようです。実際にcameranコラージュのシェアに関してのデータを分析しても、つくったコラージュはSNSに投稿するより、直接友達に送っていることが多いことがわかりました。」
アプリでは、TwitterやFacebookで共有するほかに、「メールで送る」、「LINEで送る」の選択肢も用意することで、直接やりとりしやすいようにしてる。
かわいいは進化する!
cameranコラージュを実際に使ってみると、カーテン幕がひらくアプリ起動時の画面から、写真を削除する動作など、細部にいたるまでどこまでもかわいい。ここまで、ひとつひとつの動作をかわいく徹底してるアプリはなかなかない気がする。女の子による、女の子のためのアプリ、というのも大きい気がする。
cameranコラージュのかわいさは、一昔前に流行ったキラキラ系とは違うと話す北澤さん。生まれた世代によって、ギャル系やカジュアル系などかわいいのジャンルは違ってくる。たとえば、盛り系、デコ系のプリクラ全盛期にギャルを経験した人は、いまでもキラキラしたものが好きだったりする。

「“かわいい”は、ファッションとも連動しているのかなと思います。日本の今のかわいいは、手書き系だったりビンテージっぽい感じです。ファッション誌を見ても、手書き風が増えている印象です。少し前に流行ったキラキラ系はあまり見なくなりました。へたうま、みたいな手書き感が人気ですね。」
たしかに、人気プリクラ機メーカーのMakesoftのウェブサイトを見てみると、どの機械も手書き風のデコレーションに進化してるのがひとめでわかる。また、「Oh My Girl」というマシーンでは、定番の美肌機能に加えて、Twitterアイコン画像や、ブログのトップ画像などをつくってくれる機能も。
「女の子に定番のプリクラというアイテムによって、コラージュというものが広く浸透していったのかなと思っています。プリ機には、6~8枚撮った写真を自動で待ち受け用画像におしゃれにコラージュしてくれるようなものもあるくらい。かわいいは進化するものですが、日本発のかわいいは世界に通用するものだと思っています。今後は日本だけでなく、世界の女の子にもcameranコラージュを使ってもらいたいです。」
今後も毎月、さまざまなブランドとのコラボレーションが予定されているcameranコラージュ。かわいいをとことん追求することで、かわいいに関してお腹いっぱいになることを知らない女の子たちを満たしてる。蜷川実花さん監修の姉妹アプリ「cameran」は、つい先日アプリのSNS化を発表したばかり。Instagramのように写真でつながるプラットフォームになっていくみたい。cameranシリーズの今後の進化に期待です。