悲報!パラグラフは3番目までしか読まれない
Webのページの下は、やはり奈落だった。4番目のパラグラフあたりから、観客のいない、暗くて深い闇が顔をのぞかせる。
一体何の話かと言うと、ユーザビリティの話である。ニールセン博士のコラム<ウェブサイトを読むということ:そんなことも(時には)ある>によれば、ユーザーが目を通してくれるのは3番目のパラグラフあたりまで。4番目になると急に読まれなくなる。そこはもう、表舞台ではないのだ。
この場合のパラグラフとは、文章中の2、3行ごとの段落ではなく、特徴その1、その2といったテーマごとに分けられたテキストブロックである。ユーザーの81%は第1パラグラフを読む。第3パラグラフでも63%が読んでくれる。ところが、第4パラグラフでは32%と半減。5番目以降はすでに読み手のいない奈落なのだろう。
だからといって、すべての文章を第3パラグラブまでにまとめるわけにはいかない。大事なのは、奈落から這い上がることができるかどうかだ。大丈夫、方法はある。ページレイアウト、小見出しに読まれる工夫を施せば、情報を必要としているユーザーの目を止めることは可能だ。
ライティングの際は、ユーザビリティのセオリーを意識して書きたい。特に製品やサービスを紹介するページ、広告からのランディングページは次のポイントが重要となる。
リードコピーは、冒頭を読んだだけで内容が分かるように書く
たいていユーザーは、ページの冒頭をサッと眺めて何が書いてあるかをつかみ、その先を読むかどうかを決める。キャッチフレーズ、リードコピー、各ブロックの小見出しはそれを前提として考える。何が述べられているのか、情報の匂いがするような表現が必要だ。
特に情報量の多い(面倒なスクロールが必要)ページは、キャッチフレーズだけではなく、リードコピーも重要だ。レポートのサマリーのように全体を要約した内容を書こう。読み手の時間を無駄に費やすことが防げる 。
例を見てみよう。どちらもページの内容を紹介するリードコピーである。Aのようなコピーはよく見かける。間違っているわけではないが前置きが長く、大切なことが後回しになっているのが残念だ。
Webでは単刀直入な言い方のBがふさわしい。大切なこと、キーワードは出だしで言いたいし、内容もチラッと見せて匂わせたい。
思わせぶりなタイトルやキャッチフレーズにつられて読んでみたものの、知りたい情報はほとんどなかった、「時間を返せ」という失望は印象を悪くする。さらに流し読み対策として、読み手が興味を示すようなコトバやキーワードを入れて、概要が把握できるよう書こう。
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