好奇心を刺激するだけで終わらず、トクする情報を入れよう
さらにボディコピーを読ませるには、小見出しに工夫が必要だ。伝説的なコピーライター、ジョン・ケープルズの知見を参考にしよう。彼が考えたヘッドライン(=キャッチフレーズ)を書くルールのうち、次のものが小見出しでも活用できる。
- トクになることを盛り込む
- 好奇心を刺激するだけでは終わらない
- 欲しいものが手に入れられることを知らせる
流し読み、チラッと見てキーワードに反応する、そんなWebユーザー特有の読み方をふまえると、ケープルズのアドバイスは理にかなっている。
次の例で言えば、Aの「キャッチフレーズづくりは簡単かもしれないよ」と好奇心をくすぐるだけの表現より、Bの「キャッチフレーズ作りのコツが書かれてあるようだ」と好奇心の刺激とトクする情報を入れたほうが読まれる可能性は高い。
実はキャッチフレーズ作りは思うほど難しくない?
キャッチフレーズ作りは基本パターンを覚えると簡単
冒頭のニールセン博士のユーザビリティの話に戻ると、そもそもユーザーは情報を求めてWebへアクセスするのに、ほとんど読まないという行動の矛盾は、いったいどういうことなのだろう。
解明は博士にお任せして、とにかくWebコピーは、「読んでもらえない」というマイナス状態を 前提として書かなければならない。つまり、読ませる工夫が必要なのだ。
ポータルサイトにしばしば見られる釣り目的の表現は論外だが、良い情報が欲しい、得をしたいから読むという読み手目線はいつも忘れないよう心がけたい。特に推敲するときは、読みたくなるだろうか? と自分に問いながら行ってほしいと切に願う。
今回のまとめ
- パラグラフは4番目以降は読まれない
- ページを最後まで読んでもらうためには、リードコピーを活用する
- 情報の匂いがする小見出しと、結論から始めるアプローチ

●レトリック感覚(佐藤信夫/講談社学術文庫)
レトリックとは「直喩」「隠喩」など文章表現の技術です。キャッチフレーズ作りやネーミングなどに欠かせません。
この本は代表的なレトリックを詳しく解説したロングセラー。学術書らしい書き方なのでスラスラ読めるわけではありませんが、文章表現を鍛えたいなら、頑張って読んでほしいです。
インターネットにより、誰もが気軽に情報発信ができる時代。裏返してみれば、誰もが責任ある文章を書かなくてはいけなくなったとも言えます。どんな情報を、どう表現して発信すればいいのかお困りの方へ。流行りのトリプルメディア、ソーシャルメディア、ペイドメディア、オウンドメディアについて、SEOを踏まえたWebライティング術をそれぞれのプロ講師が教えます。
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