米comScoreは9月28日、同社のネット視聴率調査サービス「Media Metrix」に対するMedia Rating Council(MRC)の監査プロセスが、認可を得るための本格的な監査段階に移行したことを発表した。
オンラインメディアおよびネット広告代理店の業界団体Interactive Advertising Bureau(IAB)は2007年4月に、comScoreとNielsen//NetRatingsに対して、第三者機関の監査を受けるよう要請していた。問題となったのは、2つの調査会社が発表する視聴率データと、IABの会員のサーバーログから得られるデータの間に矛盾がある点。IABは両調査会社に対して、テレビやラジオの視聴率調査の信頼性、透明性を評価するための監査プロセスを提供しているMRCの監査を受けるよう要求。これを受けてNielsen//NetRatingsは、すでに5月の段階でMRCの本格的な監査段階に移行したことを発表している。
今回comScoreが監査を受けたのは、世界中の200万のパネリストからリアルタイムでデータの流れを把握し、ウェブサイトの利用状況や広告インプレッション、ネットショッピングなどの動向を調査するためのテクノロジー。監査前の調査はすでに終了し、現在はMRCの認可を得るための次の段階に入ったという。
両社に勧告を行ったIABも、2大調査会社がMRCの認可を受け、視聴率データの公正さが保障されれば、オンライン広告の成長にもさらにはずみがつくと歓迎している。
プレスリリース:
"comScore Confirms Initiation of MRC Audit, The Next Phase in MRC Accreditation of comScore Media Metrix Panel"
"IAB Applauds comScore as Audience Measurement Firm Enters Audit Process"