ターゲティングとは?
ネットサーフィンをしていると、バナーやレクタングルなどの広告を当たり前のように目にする。
何気なく閲覧しているウェブサイトに表示されている広告ひとつひとつの裏では、広告を見る人にとって広告の価値のある情報を届けられるよう、さまざまな試行錯誤が繰り広げられている。そのひとつが"ターゲティング"という技術だ。
「前に見たサイトの広告が表示されているなぁ」とか「妙に自分の趣味に関連する広告が表示されるなぁ」という認識の人も多いと思うが、それもターゲティングの結果である。ネット広告に携わる人ならばあたりまえのように耳にする“ターゲティング”という言葉。しかし、それは実際にどのようなしくみで成り立っているのだろうか?
第1回となる今回は、バナー広告をはじめとするディスプレイ広告(以下、広告)の基本的な表示の仕組み、ターゲティングの種類、ターゲティングを行う理由を解説したい。
バナー広告の基本の仕組み
そもそもバナー広告は媒体社(ウェブサイト運営社)が広告主や広告配信事業社と契約し、広告表示可能なスペース(広告枠)を用意してはじめて広告が表示される。その際、広告のクリエイティブをサイトに直接貼付ける古典的な方法もあるが、現在では媒体社の「アドサーバー」と言われる広告管理用サーバーを経由して広告を表示する方法が一般的だ。
たとえばあなたがブラウザを使って、見たいWebページにアクセスすると、要求した内容が媒体社のコンテンツサーバーからダウンロードされ、ブラウザにサイトが表示される。このとき、そのページに設置された広告枠にアドサーバーから広告が配信され表示される。