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検索連動型広告はこれからどこへ向かうのか

失敗しない「統合管理ツール」の選び方
ツールに使われるのではなく、使いこなすための処方箋


 運用型広告に対応した「統合管理ツール」が次々と登場しています。しかし、本当の意味で「統合管理」が可能なのでしょうか? 今回は、ツール選択の際に考えられる「3つの選択肢」を示しながら考えてみたいと思います。

自動入札ツールから統合管理ツールへ

 前回、かつては「自動入札ツール」と呼ばれていたプロダクトの歴史と、それらが今日では運用型広告全体の「統合管理ツール」へと変貌を遂げようとしている、という部分について説明しました。

 今回はそれらのプロダクト群が具体的にどのような機能を搭載し、広告主、マーケターにどのようなメリットを提供しているのかを具体的に掘り下げながら、統合管理ツール導入の重要性とデメリットについてもご説明できればと思います。

「統合管理」という考え方

 運用型広告の普及により、消費者の行動意識の変化、サイト訪問の動向などをベースにCookie単位で広告を配信できるようになってきました。そして、複数の広告メディア、広告配信システムをまたいだ消費行動により、Cookieの重複という問題が発生している現状もあります。そういった問題を解決するには効果測定ツールを導入すればいい、というのは一面では間違いではありませんが、すべての効果測定ツールが「統合管理」に向いているというわけではありません。

 一般的なアクセス解析ツールを使うことで、Cookieの重複問題やアトリビューション分析など多くの問題は解決されます。ただ、そういったツールの多くは広告媒体側とAPIで接続されていないケースが多いため、効果測定用のパラメータ発行が自動ではなかったり、広告コストの取得が現状では困難という課題が存在しています。

 統合管理をする目的のひとつに「現状のマーケティング活動の改善」が含まれる以上、どの広告メディアでいくらコストが発生しているのか、ないしはクリックごとにいくらコストがかかっているのかという情報を媒体側から取得し、広告費用がどれだけ効果的に使われたのかを把握することは、上記の目的を実現するうえで必要不可欠だと言えます。

 また運用型広告は目標に応じて単価、クリエイティブ、ランディングページなどを変更できるという特徴があるため、そういった運用作業を実際に行うツールが分析ツールと同じであることで、分析からのアウトプットをシームレスに運用作業につなげ、煩雑になりがちな運用稼働を削減することが可能になり、そういった機能が搭載されているツールを使うことで分析や意思決定により多くの時間とリソースをかけられるようになります

 言い方を変えれば、APIで媒体側と接続できていない、単なる効果測定ツールでは統合管理は一切不可能だと言い切っても過言ではないでしょう。

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この記事の著者

治田 耕太郎(ハルタ コウタロウ)

ライコスジャパン、アイレップ、オーバーチュア、クロスリスティングに勤務の後、KenshooのAPAC担当バイス・プレジデントに着任。2013年8月に退任し、現在は自身の通称でもあるsembearとして豊富な経験と人脈を生かし、AdTech企業の支援・コンサルティングを中心とした活動を行う傍ら、高度なテクノロジーと人の知見を融合させたデジタルマーケティングの重要性を説く。

鋭い洞察力から語られるBlog「検索エンジンマーケティング考」はSEMのみならず、日本のインターネット広告業に携わる人々から広く支持されている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/11/05 12:28 https://markezine.jp/article/detail/18735

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