優良顧客のデータを活かし、ECでのブランディングを実現する
中澤:Mosaicを実際に使われて、他にも良いと思った点があればお聞かせください。
鈴木:Mosaicは製品開発よりもプロモーション向きだとは思いますが、特にエリアの視点がわかる点が有難いです。「世田谷区の二子玉川に住んでいる人」という方が「40代のスニーカー好きな男性」と言うよりピンとくる。エリアマーケティングは基本なので、そういう意味でのリアルの繋がりが強いところをメインデータとしているところが良いですね。
また、これまでのデジタルマーケティングだとオーディエンスデータ中心なので、オフラインに適用しにくい。その点Mosaicはオンライン、オフラインの両方で使えるのがとても良いですよね。
中澤:ECではMosaicをどう活用していきたいと思われますか?
鈴木:我々はメーカーのECなので流通業のECとは異なり、主たる目的を「ブランディング」としています。ECでは優良顧客重視とし、全部のターゲットの売上を伸ばそうとは思っていません。全てのお客様の希望を拡大するよりも、我々のブランドをより望むお客様に対して価値を提供する方が、結果的に顧客満足度を上げてイメージを向上することが出来るからです。
中澤:優良顧客じゃないところの売上を伸ばそうとすると、結局、量販店の様に「安い!早い!」が求められるようになってしまいますよね。
鈴木:笑。「良いブランドは自社ECの売上割合が高い」という認識があります。売上の目標も大事ですが、ECで重要視しているのはあくまでも「ブランディング」です。そのために、Mosaicで得られた優良顧客のデータをECでのアプローチに活かしたいと思っています。
ニューバランスは他社に比べると、まだブランディングが弱いところがあります。「誰をお客様として見ているか」「誰を喜ばせたいと思っているか」ということを明確に決められないと、結果的にブランドのイメージがぶれてしまいます。今回のMosaic Basic Reportで得られたペルソナを社内で共有することが、同じ方向を向くために役立つと思っています。
中澤:今後、エクスペリアンに期待していることがあれば是非教えてください。
鈴木:ECだけの付き合いではなく、ブランドマーケティングという捉え方でどういう連携ができるかを探りたいと思っています。
中澤:エクスペリアンはあらゆるソリューションや企業と連携する、デジタルマーケティングのハブになりたいと思っているため、ぜひECにこだわらず幅広く連携させていただきたいと思います。本日は有意義なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。