人気アプリの開発者が語る「アプリビジネスの未来」
盛り沢山のイベントも、いよいよ最後のパネルディスカッションとなった。登壇したデベロッパー4名は、イグニス代表取締役 銭錕氏(「どこでもミラー」)、グッディア代表取締役 深野真人氏(「鬼とび」、「レジの達人」)、メディアアクティブ代表取締役 佐々木 孝樹氏(「鬼から電話」)、ツテコト代表取締役 小原崇幹氏(「ドキドキチロルパズル」)。いずれも収益性の高いアプリを世に送り出していることで知られている。
司会はアイモバイル代表取締役 田中氏と田名網氏が行った。最初のテーマ「インタースティシャル広告の収益性」についての議論が始まると、メディアアクティブの佐々木氏は「収益性は大幅に向上している」と力強く回答。リップサービスではない、実感のこもったアプリ開発者の言葉に、来場者も引き込まれていく。
「インタースティシャル広告導入後のユーザーの反応」について、ツテコトの小原氏は「広告が多くて邪魔だと言われるかと思ったが、すんなり受け入れてもらった」。グッディアの深野氏も、「導入当初と比べたら認知も高まり、ユーザーも慣れてきているのではないか」と分析する。
佐々木氏は「インタースティシャル広告の導入はユーザーからの要望によるもの」と、ちょっと変わった導入経緯を披露。「『鬼から電話』は、いうことを聞かない小さいお子さんの気持ちをスイッチングするためのアプリ。それなのに、鬼から電話がかかってきたあと、いかにもアプリの画面に戻ってしまうと、その世界観が途切れてしまう。そこでここに広告を入れることにしました」と語る。
最後に、アイモバイルの田中氏が「アプリマーケットの今後」についてたずねると、イグニスの銭氏は「ランキング上位に来るのは、お金かけてつくったゲームが多い。このままいくと、ランキングの価値がなくるのではないか。また、スマホのユーザーの数が増えているが、1位になってダウンロードされる数はそんなに増えていない。このままで大丈夫かなと思う部分はある」と語った。
深野氏も銭氏の意見に同意。「ランキング上位に個人デベロッパーがあがっていくのが難しくなってきている。ランキングのアルゴリズムが頻繁に変わっており、かなりプロモーションにお金を使える会社じゃないと上位に入らない」と語る。その一方で、意外な状況についても指摘した。
「最初は総合25位に入らないと不安だったが、最近は40位ぐらいでも収益性は変わらなくなってきている。広告のメニューが増え、広告全体の規模が拡大したことによってそうなっているのではないかと思う。なので、ゲーム性を作り込んで、アクティブ率を高めていけば広告でも食べていけると最近感じています。無料で広告という未来もまだあるのかなと思う。ただ、つまらないゲームを出すとダメですけどね(笑)」(深野氏)
また、佐々木氏は、スマートフォンというデバイスに立ち返り、「せっかく便利なデバイスがあるので、もっと生活に役立つようなアプリが増えていくといいなと思う。ゲームも出してみたい気持ちもあるが、重鎮がたくさんいらっしゃるので(笑)。今後も役立つアプリを出していきたい」と語った。
小原氏は、チロルチョコとタッグを組んだ経験を踏まえて、「自社でアプリをつくらない大きな企業から声をかけてもらって一緒につくっていくことにも可能性があると思います。これからもチャレンジしていきたい」と新たなビジネスの可能性について語った。
さまざまな意見が飛び出したディスカッションの終わりに、田中氏は「アイモバイルはアドネットワークだけでなく、ライセンスなどデベロッパーの収益機会を増やしていく取り組みを展開していきたいと思っています」と、デベロッパー支援をあらためて強調し、イベントを締めくくった。
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