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動画広告でブランディングを狙う時代、マス・Webを俯瞰した発想が不可欠~日産自動車と日経新聞の取り組み


テレビCMと動画広告、クリエイティブ上での連携が実現

横山: 最近の技術的なトピックだと、DMPの導入が進みはじめていますが、IDの統合でより広いデータプールに対して精緻なターゲティングができるとなると、数字の面以外の分析力も求められますね。ターゲティングと同時に、メッセージやクリエイティブを考えなければ。

戸井:そうですね。広告接触者のブランド認知や、態度変容などについての分析も求められるでしょう。この部分ではクリエイティブの影響が大きくなると考えています。ターゲットオーディエンスの属性、媒体特性やコンテンツにマッチしたメッセージやクリエイティブを考えるべきでしょうね。媒体社側で広告コンテンツまで含めた提案ができるようになることが理想だと思います。

横山: 動画の高い訴求力や説得力を狙うなら、おのずとクリエイティブが大事になりますね。冒頭で、テレビCMと動画広告の連携について少し述べましたが、実際に「JUKE」のプロモーションで両方を使われてみて、吉野さんはいかがでしたか?

吉野:今回は、テレビCMでは赤く染まったトルーパーが登場しました。そして、なぜ赤なのか、その理由が分かる動画広告をYouTubeで配信するという構造にしました。

 これはテレビとWebの双方を補完する意味合いで制作しましたが、再生回数やコンバージョンにも手応えがあり、テレビCMと動画広告との理想的な関係をクリエイティブ上で実現できたと感じた事例になりました。

 動画広告は始めたばかりなので、知見の蓄積まではいきません。ですが、ある指標ですごくいい数字が出ているなど、目立った結果が得られています。公式Facebookでの反応や、これまでのバナー広告の結果を加味して「こういう課題なら動画広告が適当だ」という判断もできるのでは、と見え始めているところです。

求められるのは現代のネット環境を踏まえての発想

DI. 横山氏

横山: オンラインでは、オウンドメディアで容易にブランデットコンテンツを発信できますし、SNSでの拡散も当たり前ですね。単にテレビCMの制作プロセスやその文化を受けて動画広告を作ろうとするのでは、なかなかうまくいかないのではないかと思います。

 オウンドメディア、アーンドメディアにも対応しているマーケターが、その文脈に沿って動画広告の最適なあり方やコミュニケーションを発想する。それが当然のように行われるべきだと、今日お話を聞いていて思いました。最後に、今後の展望をお話いただけますか?

戸井:例えば日本テレビがビデオオンデマンドサービス「Hulu」の日本事業を譲り受けるなど、日本での「動画の王様」とも言える放送局が、オンライン動画に本格的な取り組みを始めています。そうした形で広告枠がこれから増えるなかで、我々としては、広告主が安心して出稿できる枠の整備を進めていきたいと考えています。同時に、クリエイティブや出稿の仕方についても、しっかりコンサルテーションできる知見やノウハウを蓄積していくつもりです。

吉野:これからネット広告に認知や態度変容の概念が入ってくると、以前の「興味がある人をコンバージョンする」ことではなく、「興味がない人を振り向かせる」ことが最も狙いたいことになってきます。オンラインでは長尺ムービーも可能なので、ターゲティングと合わせて、商品の魅力や世界観の訴求にチャレンジしていきたいですね。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/05/23 15:05 https://markezine.jp/article/detail/19944

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