米広告業界団体IABは、デジタルオーディオ広告の配信テンプレート「Digital Audio Ad Serving Template(DAAST) 1.0」を公開した。DAASTは、多様なデバイスやプラットフォームで使用可能な、オーディオ広告の配信、実行、レポーティングについての共通の仕様を示したもの。
オーディオ広告がプレーヤー固有の仕様に従っている状況では市場の成長は望めない。IABが策定した動画広告の配信テンプレート「Digital Video Ad Serving Template(VAST)」が動画広告市場の成長をもたらしたことを踏まえて、DAASTは音楽ストリーミングサービスの普及に伴って必要となるオーディオ広告の国際標準を構築するのがねらいである。
また、DAASTは、クルマの中で使われるオーディオプレーヤーのようなシン・クライアント(thin client)デバイスの急増にも取り組んでいる。こうしたデバイスは、音楽を再生することに特化しており、広告が再生されたときに特定したり、トラッキングする機能が限定されているからだ。
DAASTでは、オーディオプレーヤーが次の広告フォーマットのうち、少なくとも1つに対応することを求めている。
・リニア広告(プレロール、ミッドロール、ポストロール)
・コンパニオン広告(プレーヤーの周囲や内部に表示される視覚的な広告)
・広告ポッド(ラジオ番組のCMブレークのように、複数の広告を連続して再生する)
・スキップ可能な広告
IABは、DAASTバージョン1.0に対するパブリックコメントを10月10日まで募集。その後、ワーキンググループが寄せられたコメントを評価して、最終版を作成する。
※DAASTが参考にしているVASTについては、MarkeZineのこちらの記事も参考に。
『動画広告を出稿する前に、押えておきたい「VAST」「VPAID」の基礎知識』
http://markezine.jp/article/detail/19302
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