29日に行われた決算発表会で、宮坂氏は、Yahoo! JAPANのサービスの利用端末がスマートフォンにシフトしていることに触れ、現在、トップページをタイムライン化に向けてテストを行っていると語った。
利用デバイスの変化は広告売上にも表れており、スマートフォンの広告売上はこの四半期にはじめて200億円を突破。スマートフォンの広告売上高は、この1年間(13年度上半期‐14年度上半期)で174億円伸びたが、それ以外のデバイスでは87億円減少している。また、広告商品では検索連動型広告の衰退が著しく、YDN( Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)が広告事業を牽引する状況となっている。
Yahoo! JAPANではこうした状況を踏まえてさまざまな対策をとっているが、そのひとつとして、トップページを現在の静的なウェブページではなく、FacebookやTwitterのようなタイムライン型に変更するため、現在試験中であるという。「スマートフォン、タブレットの利用者にとって一番見慣れているのはタイムライン型であり、成功の確率が高いのはタイムライン化したUIにビッグデータを駆使した、(利用者に)ぴったりの広告を配信すること」(宮坂氏)。まずトップページからタイムライン化し、それを徐々に広げていく。初速は好調だが、トップページを変えるのは大きな取り組みであることから、徐々に利用者の数を広げて将来的には100%の利用者に公開したいと語った。
また、広告による収益化については、成長のドライバーとなりうる以下の5つの広告商品を発表。DSP、DMPなど、新たに提供を開始したデータ関連のサービスを活かして、Yahoo! JAPANしか持ちえない多様なデータに立脚した広告商品として開発・展開すると語った。
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