個別チャネルの最適化を図るマーケティングは、もはや過去のもの
デジタル技術の進化によって、生活者がサービスや商品に触れるチャネルや購買行動が大きく変化している。それに伴い、「ディスプレイ」「ソーシャル」「モバイル」「リスティング」といった個々のチャネルごとの最適化を図るマーケティング施策では、もはや不十分といえるだろう。
そんな中、先日、イスラエルに本社を置くKenshoo(ケンシュー)は、リスティングからソーシャル、モバイル、ディスプレイといった全てのチャネルのデータを統合し、横断的な活用を実現するソリューション「Kenshoo Infinity Suite」を発表した。また同時期に、SSPを提供する英AppNexusと業務提携を結んでおり、これによってKenshooの顧客はMoPubやNexage等の在庫ソースから、ディスプレイやアプリ内の広告枠を横断的して、リスティング広告やソーシャル広告のデータを活用できるようになった。このようなチャネルを横断したオーディエンスベースのマーケティングの実現は、かねてからマーケターが切望していたことだ。このソリューションを提供するに至った経緯を、来日していた同社 Global Vice President, SocialのBrian Quinn氏にうかがった。
――デバイスやメディアのフラグメンテーションが進むにつれて、もはや個別のチャネルごとに最適化を図るマーケティング施策では、生活者の急速な変化に追い付けなくなっています。このような課題を解決するソリューションとして、「Kenshoo Infinity Suite」を開発したのでしょうか?
Brian氏:昨今のデジタルマーケティングの潮流を鑑みると、これまでは個々のチャネルごとの最適化が追求されてきましたが、これからはチャネルを横断したオーディエンスベースでのマーケティングが要になってきています。このような新たなマーケターのニーズや課題に応えるものとして、我々は「Kenshoo Infinity Suite」の発表に至りました。「見込み顧客の発見」「顧客への転換」「リテンション」といった一連の流れを「Kenshoo Infinity Suite」という一つのプラットフォームの中で実現できます。
「Kenshoo Infinity Suite」の4つの特徴
1、Management & Optimization(管理と最適化)
自動入札による最適化・効率化を追求し、ROIを高める。チャネル間の相乗効果の発見・管理を容易にする
2、Personas & Audiences(ペルソナとオーディエンス)
チャネルとデバイスを横断して、顧客とのエンゲージメントを築き、LTVを高める
3、Measurement & Reporting(計測とレポート)
複数のチャネルを、一つの画面に統合して顧客のカスタマージャーニーを把握できる
4、Forecasting & Attribution(予測とアトリビューション)
ゴールに合わせて、異なる広告戦略・キャンペーンに対する予算配分を最適化する。またそれぞれの顧客のカスタマージャーニーにおいて、最も効果が高かったタッチポイント(チャネル)を分析・可視化する