今や必須のTwitter施策、その先を行く活用方法とは?
エイチームは、スマートフォン向けのゲームやコンテンツアプリを運営するエンターテインメント事業と、引越の一括見積もりなどの比較サイトや結婚式の情報サイトなどを運営するライフスタイルサポート事業を展開している。同社が提供するゲームアプリは、2012年に米国のGoogle Playで日本アプリ初の売上ランキング1位になった「ダークサマナー」や、競馬アプリの「ダービーインパクト」、三国志をモチーフにした「三国大戦スマッシュ!」など。
これらのゲームのマーケティングを統括し、ゲームアプリプロモーションを担当しているのが柴田健介氏だ。エンターテイメント事業部では、Twitterを広告以外にも各ゲームの公式アカウントの運用や、ゲーム内のリツイートキャンペーンなどで多数活用してきた。そして、昨年12月リリースのゲーム「ユニゾンリーグ」ではTwitterを活用して新たな試みを行ったという。柴田氏に施策について詳しい話を伺った。
――そもそも、御社のマーケティング戦略のなかで、Twitterの立ち位置はどのようなものなのですか?
柴田氏:アプリプロモーションにおいて、Twitterは必須ですね。新規獲得の効率が良いので、どのゲームアプリでも必ず活用しています。キャンペーン施策を打てたり、PRでの活用ができたりするので助かっています。
――今回、「ユニゾンリーグ」の施策について、どのような形で行ったのか教えてください。
柴田氏:2015年4月17日から5週間、「ユニゾンリーグ」のテレビCMを開始しました。その際、ゴールデンウィーク中にピークを持ってくることを目標に、そのタイミングで交通広告やネットワーク広告を強め、同時にTwitterで動画広告(プロモビデオ)の配信を4日間行い、盛り上がりを創出しました。その後、Twitterでの動画を見たユーザーにモバイルアプリプロモーションを活用して、インストールを促す広告を配信。新規ユーザーの獲得を進めました。
モバイルアプリプロモーション
通常のツイートと異なり、ツイート内にボタンを設置し、ユーザーをアプリストアに直接誘導ができるサービス。通常のプロモ商品と同様に、趣味や興味関心といったインタレストグラフに基づいたターゲティングが可能。
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動画広告の配信では、Twitter内で著名なインフルエンサーを10名ピックアップして、キャンペーン共通のキーワードである「ユニフレ」という語をテーマに動画を作成して、第三者配信をしました。インフルエンサーの方々は芸能人ではなく、いわゆる一般人ですがファンやフォロワーが多いので、リツイートが繰り返されて拡散が進みました。
第三者ツイート配信
ユーザーに大きな影響力を持つインフルエンサーのツイートをプロモツイート(広告ツイート)として配信するサービス。通常のツイートはフォロワーにしか配信されないが、このツイートは、アカウントのフォロワー以外にも、ターゲティングした任意のアカウントに配信することができる。もちろん、第三者ツイート配信がされたツイートには「プロモーション」表記が入る。
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動画施策の後に打った、モバイルアプリプロモーションでは、動画のキーワードだった「ユニフレ」を用いて、動画との関連がすぐわかるような静止画をクリエイティブとして作成、配信しました。
DAUが2倍に、動画再生数も平均10万回再生
――テレビCMを打ったタイミングと、アプリのリリースにタイムラグがありますね。この時期にCM施策を行ったのは何故でしょうか?
柴田氏:ユニゾンリーグのリリースは2014年12月。CMは4か月目に打っているわけですが、実は弊社としては早い方です。というのも、「ユニゾンリーグ」はリリース前の反応や、リリース直後のダウンロード数といった初速が非常に良かったのです。ですから、CMを打つ時期を早めました。
そこで、テレビCM単体だと、認知は広がっても獲得までカバーするのは難しいと考えたので、今回はウェブとソーシャルで一気にプロモーションを仕掛けることにしました。
――施策のKPIはどのように立てられていたのでしょうか。
柴田氏:DAU(Daily Active Users:1日にサービスを利用したユーザーの数)を重視しています。その目標を達成するために、Twitterも含め、このメディアではこれくらいユーザーを取る、これくらい継続率をキープする、というように細かくKPIを設定していました。
目標には認知拡散も含まれているため、ターゲットの属性はあまり絞りませんでした。Twitterで一緒に取り組みをしたインフルエンサーも同様です。フォロワー数やツイート内容から判断して、影響力がある方に依頼をしました。
施策の結果、DAUは施策前と比べて2倍も伸長しました。また、ツイートした動画の再生回数については、インフルエンサーの中で多い方だと20万回、平均でも10万回は再生されていました。正直、この結果には驚きましたね。