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【出張版】Web行動心理学研究所

数撃ちゃ当たるは時代遅れ!なぜ、行動心理学がネット広告のクリエイティブ改善に有効なのか

あぁ、あれってそうだったんだ!身近にある行動心理学

 「行動心理学」という単語だけを聞くと難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。普段何気なく接触している広告が実は「あぁ、そういう効果を利用したものだったのか」と気づくことばかりです。 例をいくつかを挙げてみましょう。

1.家に帰ると、どっと疲れを感じる30歳以上の女性の方へ

 ターゲットを明確にしたキャッチコピーはレスポンス率が高い。とくに呼びかけとして使うのは、オンライン、オフラインに限らず広告コピーの王道ですね。これは、「カクテルパーティ効果」と呼ばれる手法です。

 パーティなど人が多くいる場所で、直接話しかけられたわけではないにも関わらず、自分に関係するようなことが聞こえて、振り向いてしまったことはありませんか? それが「カクテルパーティ効果」です。

 人間の脳は情報を処理して、必要な情報を取捨選択し感知しています。それをコピーに利用します。反応する層がしっかりセグメントされるので、その後のコンバージョン率が高くなる傾向にあるのも特徴です。

2.1年間の販売実績1,000,000個 今、流行りの●●●●

 クリエイティブに具体的な販売数値を入れるとレスポンス率が上がる。これもオンライン、オフラインに限らず良く使われるテクニックです。「えぇ、そんなに売れているなら、私も」。そんな気持ちを抱かせます。

 これは「バンドワゴン効果」と呼ばれる効果です。ある選択が多数に受け入れられている、または流行しているという情報を流すことによって、その選択への支持率を高めることができます。

 販売数値以外にも、SNSのAPIを利用してたくさんの人がいいね! していることを見せるなど、応用の幅はいろいろ考えられます。余談ではありますが、数字も100万個と書くよりも、1,000,000個と書いた方がレスポンス率が上がるなど、書き方一つでもレスポンスが変わるので気をつけましょう。

3.本気の方以外は絶対に申込まないでください。

 お笑いのフリではないですが、絶対に見ないでくださいね。などと禁止されると人はつい見てみたくなってしまうものです。これは「カリギュラ効果」と呼ばれる効果になりまして、とくに、情報商材などでよく使われているのを目にします。

 わざと「あまり興味のない人は申し込まないでください」と言ってみたり、情報をある程度まで見せた上で、「ここから先は会員専用コンテンツになります、見たければ課金してくださいね」とコンバーションへ誘導したり。敬遠されがちなセールストーク臭を消しながらも、気を引くことができるテクニックです。

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行動心理学を勉強すれば、理解しやすくなることがある

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この記事の著者

亀谷 誠一郎(カメタニ セイイチロウ)

株式会社はこ 代表取締役社長/Web行動心理学研究所 所長

2006年サイバー・コミュニケーションズ九州支社を立上げ、九州エリア長に就任。“やずや”をはじめ、あらゆる通販会社のネット広告・メディアバ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/01/26 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23724

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