全画面型広告「フルスクリーンAD」を発表
2016年6月24日「アイモバイル感謝祭2016〜アプリ業界もっと盛り上げNight★〜」が開催された。同イベントでは、アイモバイルを牽引する各事業部による、アプリの収益化に関する貴重なデータや知見が披露されるとともに、同社が提供するスマートフォン向けアドネットワーク『i-mobile for SP』にて、新しい広告フォーマット「フルスクリーンAD」が発表された。
「フルスクリーンAD」は、iOS/Androidともにスマートフォンアプリ内にSDKを挿入することで利用できる全画面領域を活用した広告だ。従来の広告に比べ、大きな画像サイズが使用できるため、これまで以上に高い訴求力が期待できるという。
表示形式は、ゲーム終了時などにポップアップで広告を表示するインタースティシャル型と、読み物系アプリなどでコンテンツの一部として広告を表示するインライン型の2種類が用意されている。
アドプラットフォーム事業本部アドネットワーク事業部の廣瀬裕利氏は、「従来の広告にプラスアルファでご利用いただくことで、収益アップにつなげていただければ」と語った。
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アイモバイルでは、「フルスクリーンAD」のリリースを記念し、2016年7月1日から2016年9月末まで最低CPC30円保証キャンペーンを実施中。全面型広告のインパクトを体感してみたい方は、この機会を活用すると良いだろう。詳細はこちらから。
トレンディエンジェルのアプリがヒットした理由とは?
イベントはアドプラットフォーム事業本部アドネットワーク事業部 執行役員兼部長 甲斐康浩氏による現況の説明でスタートした。「2015年にリリースしたネイティブ広告は、2016年5月には前年比180%増の137億インプレッションを突破しました。広告配信アプリ数も毎月右肩上がりで増加しています。これからも皆様と一緒にアプリ業界を盛り上げていければと思います」(甲斐氏)
アイモバイルでは、アドネットワーク(ADNW)、スマートフォン向け動画リワードアドネットワークプラットフォーム「maio」、アフィリエイト、版権事業の4つの分野を手がけている。版権事業においては、開発会社にライセンスを提供することで、4年弱で485本ものアプリをリリースしてきた。
なかでも、よしもとクリエイティブ・エージェンシーと新宿ロケッツとの3社合同でリリースした「トレンディエンジェルのハゲダッシュ」というアプリが、ストアランキング無料総合12位、ゲームカテゴリ1位を獲得。広告を使用せずにリリースから2週間で30万ダウンロードを突破し、現在人気を博している。
このアプリがヒットにつながった要因について、明石氏は、既存アプリの画像差し替えではなく、トレンディエンジェルの特徴を活かすハゲネタ満載の良質な内容だったこと、およびInstagramで76万人のフォロワーを持つトレンディエンジェル斎藤司氏による告知があったことの2点を挙げた。「斎藤さんの投稿には45,000以上のいいね!がついて、話題を集めました」(明石氏)
なお、イベントではスペシャルゲストとして、トレンディエンジェルの2人が登場。会場を大いに沸かせた。
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アイモバイル流、広告効果を上げる方法
次に、アドプラットフォーム事業本部アドネットワーク事業部メディアグループ第二メディアグループリーダーの廣瀬裕利氏によって行われたプレゼンテーション「ADNWと動画リワードハイブリッドマネタイズ! 数値で読み解く収益最大化」を紹介しよう。
「“最近、枠によってはアドネットワークのCPMが下がってきた”と感じているかたは少なくないのでは?」と廣瀬氏は質問を投げかけた。実際に、枠次第でCPMが下がってきている傾向にあるという。一方で、広告効果さえ良ければ(=広告効果を上げれば)CPMは上げられるという。
だが、一体どうすれば広告効果は上げられるのだろうか?
アイモバイルの「i-mobile for SP」には、これまで通常バナー・ビッグバナー・レクタングル・テキストポップアップ・インタースティシャル・ネイティブといった9種類の広告フォーマットがあった(フルスクリーンADが加わり、10種類となった)。
アイモバイルではCPC課金を採用しているため、広告効果の良し悪しによって、CPCが変動する。つまり、CVRが良ければ良いほど、クリック単価が上がっていく仕様になっており、理論上最高1クリック500円まで上がる設定になっているという。
廣瀬氏は、「特に、タイミングが選べるインタースティシャル広告と、カスタマイズできるネイティブ広告は掲載方法が多彩。ですから、掲載方法を最適化することで、広告効果もCPMも大きく変わってきます」と語り、それぞれフォーマットについて、広告効果の良し悪しの比較データを公開した。
同じ広告フォーマットでもCPMには大きな差がでる
ネイティブ広告
自由度が高いネイティブ広告のフォーマットでは、イメージ・タイトル・本文という3つのエッセンスを自由にカスタマイズすることができる。
ここで2つの画像を比べてみよう。「テレビに見立てた画像付きのナジマセ掲載」のAと、「リストの1つが広告になっているテキストのみ」のB。どちらのCPMが高くなるだろうか?
「答えはAです」と廣瀬氏。CTRはBの方が高くなったが、CVRで2%以上の差が開き、CPCにも反映された結果、最終的なCPMがAは67.6円に対し、Bは44円にとどまった。画像付きの方がユーザーの認識度が上がり、広告効果が上がりやすいことがわかる。
インタースティシャル広告
同様にインタースティシャルについても2つのパターンで比較してみよう。ゲームの区切りである「ゲームオーバー時に掲載した」Aと、「プレイ中にいきなり広告を挟んで誤クリックを狙った」B。どちらのCPMが高くなるだろうか?
答えはAだ。こちらはCPMが470円と262円となり、結果に圧倒的な差が見られた。理由はネイティブ広告と同様で、CVRがクリック単価に反映されるアイモバイルの仕様では、ユーザビリティを考慮した掲載の方が広告効果は上がり、CPMも上がるというわけだ。
廣瀬氏は「CTRを上げてCPMを高めた方が初動の収益性が高くなるものの、2日を過ぎればCPMは逆転するため、長期的に見れば広告効果の良いアプリの方が、収益性が高くなります。掲載位置を工夫してCVRを高めることで、CPMの上昇につなげることができます」と語り、プレゼンを締めくくった。
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順調に成長する動画リワード広告
続いて、アドプラットフォーム事業本部maio事業部メディアグループマネージャー 早瀬優希氏から、動画リワード広告の状況が報告された。
「アプリデベロッパーの皆様にヒアリングしたところ、うまくいっているアプリでは、1つのアプリで月間200〜300万円以上の広告売上があり、うち40〜50%ほどが動画リワード広告によるという声を聞きました」(早瀬氏)
動画リワード広告をうまく活用しているアプリの例として早瀬氏が紹介したのが「私のヒモ男」と「大根にしがみつく女子高生」だ。前者はのゲームでは、お世話ポイントを貯めてヒモ男をお世話しながら関係を深めていくもの。ヒモ男の機嫌が良くなるとお世話ポイントが貯まりやすくなるが、そのために必要なヒモ男との会話には3回という制限がかかっている。しかし、残り0回になると「動画広告を一緒に見てほしい」と甘えてくるという。
「ユーザーにとって絶妙なタイミングで動画リワード広告が出てきます。これが結果につながっている」と早瀬氏。実際に、動画リワード広告の売上は全体の約40%、maio eCPMは月平均5,600円となっているのだという。
競合の中で「maio」が選ばれる理由とは?
同社が2015年9月に提供を開始した動画リワードアドネットワーク「maio」は、アプリ登録数・広告主ともに右肩上がりで成長している。競合プレイヤーは海外勢も多く参入するなか「maio」が選ばれているのはなぜか?
早瀬氏は「収益形態」と「フィルレート」の2つのポイントにおける優位性を挙げた。海外企業の収益形態は多くの場合、インストールボタンをタップし、インストールされたときに収益が発生するため、深いポイントで収益が発生する仕組みになっている。一方、「maio」ではCPCVを採用しているため、動画広告の視聴完了のタイミングで広告主の課金が発生し、メディアに収益が発生する仕組みになっている。安定的に高い収益が出せるというメディアに寄り添った設定となっている特徴がある。
次にフィルレートについて。動画リワード広告はフィルレートが低くなりがちだと言われるが、その理由は、各ADNWで設定される「フリークエンシー」と「リーセンシー」の2つの制限に引っかかってしまうからだと早瀬氏は語る。しかし「maio」はこの制限が広告主によって適正にコントロールされているため、他社のアドネットワークと比較してみると再生数に2倍以上の差が出たというのだ。
ここでのポイントは他のアドネットワークより前にmaioを入れて、最初に再生させることだと早瀬氏は強調する。「まだmaioを使ったことがないという方は、視聴完了という早い段階で収益が発生し、再生数も多く出るmaioをぜひ入れてみてください」と早瀬氏は語り、プレゼンを終えた。
アイモバイル アフィリエイト事業部では、ウォールSDKを導入したAndroidアプリのデベロッパー限定でアプリ集客キャンペーンを実施中だという。集客の形態としてはCPIで、平均単価600円のところ3分の1の200円で利用が可能だ。この機会に是非導入してみてはいかがだろうか。
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