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SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

炎上から賞賛の嵐へ。OLD NAVYがツイートで伝えたかったブランドストーリーとは

異人種家族を起用した一枚の画像が、爆発的に拡散

 今回取り上げる最新事例は、世界有数の米国アパレルブランドGAP傘下のOLD NAVYが公式Twitterにポストしたセール告知です。

【263,597エンゲージメント】

 一見、何の変哲もない、幼い子を持つ家族をターゲットにしたセール告知です。しかし、異人種家族を広告として描いたために、「異人種結婚を推奨することで白人を絶やすつもりか」「わざわざ異人種家族を採用することは理解できない」などと、アメリカ国内の白人至上主義を掲げる保守層を中心とした人々の怒りを買い、一時炎上状態となりました。

異人種家族からの支持と賞賛リツイートの嵐

 このままであれば炎上した事例で終わってしまいますが、事態はそうは動きませんでした。こうしたネット上の人種差別的発言に対しOLD NAVYが、「我々には多様性を受け入れる誇らしい歴史がある」と反論したのです。この毅然とした態度に対して、共感を覚えた多くの異人種家族が、自分たちの家族写真を「#LoveWin」のハッシュタグと共に一斉にリツイートしはじめたのです。

 さらに、こうした一連の騒動が数々のメディアでも取り上げられ、またその記事がFacebook、Twitterなどでシェアされることで、2重3重の拡散を生み、OLD NAVYの“ブランド思想”が一気に全世界に広がりました。もちろん、セール情報のおまけつきで。

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多民族国家が抱える問題に対するOLD NAVYのアンサー

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この記事の著者

物延 秀(モノノベシュウ)

スパイスボックス 副社長。2006年スパイスボックス入社。プロデューサーとして大手企業のデジタル・コミュニケーションをワンストップで支援し、2012年以降はソーシャルメディアを中心とした「共感」と「話題」を生むコンテンツのプランニングとプロデュース、自社ソリューション開発を統括。2016年に事業統括責任者および執行役員に就任。2017年より現職。自社サービス:インフルエンサーマーケティング支援「TELLER」、コンテンツマーケティング支援「BRAND SHARE」、ROI分析プラットフォーム「THINK」、自社メディア:「newStory」自著:『新ヒットの方程式』~ソーシャルメディア時代は、「モノ」を売るな「共感」を売れ!~(宝島社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/07/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/24772

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