アクセンチュアは、7月12日、企業や組織がオープンイノベーションを通じてデジタル変革を実現するための支援拠点「アクセンチュア・デジタル・ハブ」を、東京都港区赤坂に新設したことを発表した。この場を活用することで、企業や組織はスタートアップ企業との協業による新規事業の創出や、社会や地域の課題解決に向けたエコシステムの構築といったオープンイノベーションの取り組みを通じて、デジタル変革をよりスピーディに推進することが可能になる。
「アクセンチュア・デジタル・ハブ」
アクセンチュアが世界各国で培っているデジタル変革の知見やノウハウのほか、国内外のスタートアップ企業やクリエイター、アクセラレーター、ベンチャーキャピタリスト、大学の研究者、企業のR&D部門など外部のパートナーが有する優れた技術やアイデアを結集するための拠点。デジタルマーケティングやUXデザイン、アナリティクス、セキュリティなどの各領域に精通したアクセンチュアの専門家が、外部パートナーとともに広汎なエコシステムを構築し、企業や組織に対してワークショップやアイデア検証、プロトタイプ開発の支援などを行う。
アクセンチュア 執行役員 デジタル コンサルティング本部 統括本部長の立花良範氏は、「この度、『アクセンチュア・デジタル・ハブ』を設立した背景には、昨年発表した社内横断組織『アクセンチュア・オープンイノベーション・イニシアチブ』の存在がある。昨今、第四次産業革命と言われるように、イノベーションやテクノロジーの進化のサイクルが早まっており、それに伴いマーケットの変化も加速している。こういった時代にアクセンチュアと伝統的大企業という関係性だけでは、新しいイノベーションを起こしていくのは難しい。これはグローバルでも共通の認識だ」と語る。
「大企業、スタートアップ、政府・自治体といった三者間をつなぐ、ブリッジメーカーにアクセンチュアはなっていきたい。様々なイノベーター集団と我々が一緒になることで、クライアントのイノベーション支援、日本社会への起業文化の定着、そして中長期的な日本社会の成長支援を実現していきたい。この度、オープンイノベーションをより加速していく場として、『アクセンチュア・デジタル・ハブ』の設立に至った。すでに同様の施設を有する企業も多々あるが、人材とアイデアという弊社の強みを生かし、この場で生み出されるアイデアや人のつながりといったソフトの面で我々は勝負していきたい」(立花氏)
「アクセンチュア・デジタル・ハブ」の3つのコンセプトは「Feel」「Connnect」「Innovate」。スペースのデザインに際しては特に「Connnect」を重視し、「内部と外部」「 左脳と右脳」「デジタルとアナログ」をつなげるコンセプトに基づいているという。 スペースの中央に設置されている望遠鏡は、「トレンドをのぞける」「サテライトオフィスでありながら、本社とつながっている」という意味が込められているそうだ。
また本日、アクセンチュアは一般社団法人未踏(以下、未踏社団)と連携し、オープンイノベーションを促進するため、協業することを発表した。未踏社団は延べ1,600名を超える未踏人材が有する独創的な技術やアイデアを日々発掘し、管理している。アクセンチュアは、未踏社団の技術やアイデアを必要とする企業や自治体などへつなぐことで、新規事業の創出や社会や地域の課題解決に資するオープンイノベーションを生み出していく支援を進めていく。
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