SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

「ポリティカル・コンシューマー」にみる、新たな消費者インサイト

ブランドの命運を左右する「ポリティカル・コンシューマー」と企業はどう向き合うべきか

 「ポリティカル・コンシューマー」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。日本語では“政治態度を表明する消費者”という意味だが、いまいちピンとこないかもしれない。しかし、米英を中心とする欧米諸国において、企業はもはやポリティカル・コンシューマーを看過することはできない。ポリティカル・コンシューマーとは、そもそもどのような人たちなのか、そしてなぜ今増えているのかを考察していく。

無視できない消費者の変化

 今、米英を中心に欧米諸国では政治態度を表明する消費者「ポリティカル・コンシューマー」に企業の注目が集まっている。

 政治態度を明確に表明する消費者は、自分と同じ政治スタンスを取るブランドを好む傾向が強く、政治スタンスが明確でないブランドは無視されてしまうリスクがあるからだ。

政治的態度を表明する人びと、企業は無視できない存在に

 世界最大の広告会社グループWPPの広告代理店ジェイ・ウォルター・トンプソン(以下、JWT)は、2016年末に発表したレポートで企業はポリティカル・コンシューマーを無視できない時代に突入したと指摘している。

 米英で特にポリティカル・コンシューマーが注目されるのは、人口動態的な影響もある。英オックスフォード大学のDavid Coleman 教授によれば、英国では人種的・宗教的少数派の人口が2070年頃にはマジョリティを超える可能性があるという。一方、米国でも2020年までに国内の未成年者の半分がマイノリティとなり、2060年までにはすべての人口の半分以上をマイノリティが占めると予想されている(米国勢調査局)。

 政治を取り巻く状況が異なる日本でも注目すべきかどうか悩むところだ。しかし、欧米のポリティカル・コンシューマーが主にミレニアル世代やZ世代で構成されていることを考えると、同様の現象が日本でも起こらないとは言い切れない。

 そこでJWTのレポートで指摘されている重要ポイントを紹介しながら、4回にわたる本連載を通して、ポリティカル・コンシューマーと企業ブランドの関係について考えていきたい。1回目は、ポリティカル・コンシューマーとはどのような人たちなのか、そしてなぜ今増えているのかについて説明しよう。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
「ポリティカル・コンシューマー」とは何か

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
「ポリティカル・コンシューマー」にみる、新たな消費者インサイト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

細谷 元(Livit)(ホソヤ ゲン)

シンガポールを拠点にフィンテックやドローンなど先端テクノロジーに関する情報を実践を通して発信。現地ネットワークを生かしアジア新興国のリアルを伝える。Livit Singapore CTO。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2017/06/16 08:00 https://markezine.jp/article/detail/26629

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング