ネットスターは、大規模法人組織のシステム管理者を対象とした第3回「組織でのインターネット管理実態調査」の結果を発表した。この調査は、URLフィルタリング製品・サービスを導入済で、総従業員数が1,000人以上の法人組織のシステム管理者を対象としており、515件の有効回答を得ている。
発表された資料によると、アクセス可能なサイトを制限するURLフィルタリングを導入する主な目的は、「ウイルス・スパイウェアなどの侵入防止」「情報漏えい防止」が7割を超え、「掲示板などに不用意な発言を防ぐ」も45.4%に達している。また、URLフィルタリング以外に「情報漏えい防止」のために導入している製品としては、「暗号化ソフト」79.8%、「メールフィルタリング」72.7%となっている。
ブログや掲示板など発信型のウェブサイトのうちアクセス制限を行っているのは 「アダルト系ブログ」81%、「2ちゃんねる」76.6%、「mixi」55.2%。SNSはmixiのほかに、GREEやMySpace、Facebookなどがあがっている。また、livedoorブログなど大手ブログサービスのほか、「しょこたんぶろぐ」などの芸能人ブログや社長ブログなども対象に。「価格.comなどの価格比較掲示板」「スラッシュドットなどの技術者向けの掲示板」も規制の対象になっているが、備品調達や技術情報のチェックという言い訳は通用しないのだろうか。企業にとってリスクとなりうる不適切な情報発信を防ぐだけでなく、明らかに仕事と関係のない友達とのやりとりや、娯楽・買い物情報の閲覧が禁止される傾向にあるようだ。
こうした発信型のウェブサイトを使った「情報の発信」、「ファイルの送付」に関しては、半分以上のシステム管理者が「どちらも追跡できる」と回答。どちらか片方だけでの対応と合わせると8割以上のシステム管理者が、何らかの対策をおこなっていることになる。
また、インスタントメッセンジャーやファイル交換ソフトなど、特定のアプリケーション通信を経由した情報漏えいについては、9割以上のシステム管理者が「心配」と回答。持ち出しパソコンでの対策については、発信型のウェブサイト利用対策にくらべ、アプリケーション通信対策のほうが若干進んでいるという。
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