LINEが提供する運用型広告、それが「LINE Ads Platform(以下、LAP)」だ。LINE内で高いMAUを誇るタイムラインとLINE NEWSへの配信がワンストップで実現できるというもの。その最大のメリットを「他の運用型広告では届かない、LINEにしかいない幅広いユーザーにアプローチできること」と語るのは、ワンスターでデジタルDRM事業部メディア局の局長を務める増井秀人氏だ。ワンスターは、健康食品と化粧品の業界に特化し、デジタル領域におけるダイレクトマーケティング支援を行っている。運用部隊の責任者である増井氏に、LAPの魅力と可能性について尋ねた。
事実、SNSを使わない年代の人でもLINEは使っている
レスポンス広告、CPA案件をメインとしているワンスターでは、LINEの提供する広告メニューも複数取り扱っている。その中でもLAPには特に注力しているという。それは、LINEでしかアプローチできない層への広いリーチが獲得できるためだ。
「私事の話になりますが、私の母も弊社のプロモーションのメインターゲットである年代です。母はスマートフォンを使っていますが、FacebookもTwitterも使えません。けれども、LINEは使っています。
LINEはメッセージ機能だけではなく、タブ一つでニュースも見ることができます。メインのメッセージ機能だけではなく、それに紐づく様々なプロダクトが使いやすい形で実装されており、広く普及しています。だからこそ、他の媒体では届かなかった方にきちんとアプローチをすることができます。他の運用型広告で頭打ちになってしまった場合でも、新たなユーザーを効率的に獲得することができるというわけです」(増井氏)
マクロミルの行った調査でも、スマートフォンユーザーのうちFacebookもTwitterも使わず、LINEのタイムラインだけを見ているユーザーが17.1%もいるという。また、LINEの調査では、月に1回以上LINEのタイムラインを訪れているユーザーの数は6,300万⼈を超えている。
LINE NEWSのほうも約5,900万⼈以上というアクティブなユーザーがいる(LINE発表)。さらに、数字には表れないタイムラインならではの特徴もあるという。
タイムラインならではの特徴が大きな反応率に
普段LINEを使われている方なら、タイムラインを見て気づくことがあるのではないだろうか。流れてくるものに広告やLINE公式アカウントの情報が多いということに。タイムラインユーザーは、それがわかった上で利用しているケースが少なくない。つまり、広告が表示される枠であることを前提に受け入れているというわけだ。そのため、他のメディアと比較して高い反応率が期待できる。
若年層のユーザーだけではなく、ワンスターが扱っている商材のメインターゲットである40代以上とも相性が良いようだ。その結果として得られる成果についてはどうだろうか。
CPAを70%に抑えながらも売上を4倍に
大手メーカーの健康食品の案件が他の広告代理店からワンスターにリプレイスされてきたケースがあった。ワンスターでは、過去の実績から積み上げてきたレコメンドウィジェット型のネイティブ広告、記事型LP制作のノウハウをLAPにも活用することで、CPAを70%に削減しつつ、売上は400%以上に伸ばすという大きな成果につなげた。
この成功の要因として、LAPの新規層にアプローチできるという強みとは別に、ワンスターの持つクリエイティブ力と豊富なノウハウも大きく関係している。ワンスターでは、制作体制を完全内製化している。商材の特徴や差別化ポイントを徹底的に洗い出し、広告の受け皿となる記事型LPの表現に反映しているのだ。また、業界に特化し積み重ねてきた広告運用のノウハウが転用できる点も大きい。なぜなら、LAPではLINE内での広告配信先を指定することはできないためだ。掲載面を想定したチューニングが広告効果に大きく影響してくる。
「たとえばニュース面では、ネイティブ広告に準ずる攻略法が非常に効果的です。それがわかった上で、クリエイティブを展開するとニュース面での露出機会が増え、より高い効果が望めます。
タイムライン面では、広告と公式アカウントの情報が多いという特色から広告に対して寛容なユーザーが多い。他のメディアだといかにもな広告は嫌がられる傾向がありますが、ここでは逆に受け入れられやすいというわけです。なんの商品なのかはっきりとわかる形で出したほうが良いという特徴があります」(増井氏)
加えて、LAPは誕生からまだ日が浅く、アルゴリズムの変更やメニューの追加が頻繁に行われている。その点でも、他の運用型広告で磨かれた対応力が活かされる。
LINE Ads Platformの変化に柔軟に対応していく必要がある
LAPでは新メニューや新たなターゲティング機能が次々と実装されている。それに過去の経験則からいち早く、柔軟に対応していく必要がある。動画広告の枠も拡充されていくと予想される。
増井氏によると、レスポンス広告における動画の導入はまだ初期段階にあると言う。「現時点では、ユーザー側の立場としては、“動いているから目にとまる”という段階。ストーリー的な動画ではなく、シングルモーションの少しだけ動いているようなもののほうが反応は良かったりします。しかし、ユーザーの動画広告に対する“慣れ”や市場の変化によって、今後効果のある動画のスタイルは変わってくるでしょう」と語る。
LINEソリューションを連携されることで売上最大化を
LINEでは法人向けソリューションとして「LINE ビジネスコネクト」や「LINE@(ラインアット)」も提供している。それぞれを連携されることで、ビジネス成長のスピードが加速するできることだろう。
「LAPは新規ユーザーの獲得率の高さに定評があります。今後は、獲得したユーザーに対してLINE ビジネスコネクトにより双方向のコミュニケーションを実現したり、LINE@により定期的なメッセージ配信をしたりすることで、LINEというプラットフォームの中で企業とユーザーとのつながりを強化していきたいですね。進化を続けるLINEの法人向けソリューションにより、企業の規模を問わず、売上最大化に取り組んでいきます」(増井氏)
ワンスターはLAPの販売・開発パートナーを認定する第一回「Marketing Partner Program」において、「Sales Partner」の「Silver」に認定された。この半期での目標を「Silver」獲得に定め、成果を積み重ねてきた。その実績が評価されたというわけだ。ワンスターではさらに上位のカテゴリーを目指し、新機能の活用とクリエティブの開発に邁進するとしている。