インテグレートとカンター・ジャパンは業務提携し、IMC(統合型)マーケティングサービス「Brand Perception Management(ブランド・パーセプション・マネジメント/以下、BPM)」の提供を10月1日より開始する。
ブランドや商品が認知されただけでは購買につながりにくい現代。マーケティングの現場においては、いまだ「何人に認知されたか」というリーチと「何個売れたか」という購買の地点でしか、調査やコミュニケーション施策の評価が行われないことが多い。
しかし、消費者の「行動」だけではなく、頭の中にある「パーセプション(認識)」の変化をすべての過程で捉え、それを基点にマーケティング戦略を設計することが、購買行動が多様化・複雑化した現代では必要とされている。
インテグレートは、消費者のパーセプションを基本としたマーケティング戦略設計と実施を強みとしている。一方カンター・ジャパンは、消費者や市場のインサイト、施策手段やその質を継続的に捉える評価手法を保有している。
両社は連携により、消費者の新たなパーセプションを形成し、市場を創造するためのストーリー作りと戦略の実施、さらに継続的な効果検証までを一気通貫で提供していく。
BPMでは、3つのフェーズを循環させることにより、継続的なパーセプションの構造理解と、それを基にした最適な施策展開というPDCAサイクルを実現する。
具体的には、(1)アセスメントフェーズとして、消費者の現状のパーセプションを可視化。両社の知見による調査を通し、買っている人が至っている認識のプロセスと、買っていない人の脱落ポイント(ボトルネック)となっている要素を各段階で洗い出し、その差分から黄金文脈や、コミュニケーションにおける大きな変化を実現するポイント(レバレッジポイント)を発見する。
そして(2)実行フェーズとして、「どのタッチポイントで」「誰が」「どう伝える」とパーセプションが転換し、行動をしてもらえるのかを、消費者だけでなく、関連する有識者・メディア・流通などのインサイトも踏まえ、最適なコミュニケーション戦略を設計する。特定のメディアやメソッドに捉われることなく、各施策特性に応じて発信内容や発信時期をコントロールしながら、最も効果的な意識変容・行動変容を図る情報発信を行っていく。
最後に(3)モニタリングフェーズとして、ブランドや商品の市場規模や施策の成熟度に合わせて、ダッシュボードに目標指標の構成やアラート機能をパッケージにして可視化。市場トレンドの変化も踏まえて、次の施策に向けてのマーケティング課題を明らかにしていく。
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