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パ・リーグが広告マネタイズに注力、Twitterとコンテンツパートナーになる理由

 Twitter Japanと日本のプロ野球リーグのひとつ、パシフィック・リーグ(以下、パ・リーグ)6球団の共同マーケティング会社として設立されたパシフィックリーグマーケティング(以下、PLM)は、パートナーシップ契約を結び、PLMの持つ動画コンテンツを活用した広告マネタイズに2018年4月から取り組んでいる。その仕組みと、パートナーシップによりどんな効果が得られてきているのか、両社へのインタビューから紹介する。

野球の低関与層におもしろさを伝える

MarkeZine編集部(以下、MZ)今回はTwitter Japanから北野さん、PLMから荒井さんと園部さんに登場いただき、インタビューを行います。元々、パ・リーグのTwitterアカウントはどのような目的で開設・利用されていたのでしょうか。

写真左:パシフィックリーグマーケティング株式会社 マーケティング室 CMO 荒井 勇気氏

 パ・リーグ6球団の共同出資会社であるPLMのCMOとして、リーグ全体で行うマーケティングを推進。また、リーグ公式動画配信サービス「パ・リーグTV」のサイトやアプリなどの運営マネジメントやプロモーション、コンテンツ企画などのマーケティングを担当している。

写真中央:Twitter Japan株式会社 Global Content Partnership,
     Senior Manager, Sports 北野 達也氏

 同社にてスポーツ関連のコンテンツを持つ企業・団体とのパートナーシップ契約を進め、パートナーのTwitter上での動画広告からのマネタイズを推進している。

写真右:パシフィックリーグマーケティング株式会社 マーケティング室
    セールス&マーケティング チーフディレクター 園部 健二氏

 同社でセールス&マーケティング部門の責任者。BtoB向けにコンテンツを作り、他社のサービスやメディアを使ってマネタイズさせていくことが管轄としている。また、2018年からは人材事業なども開始している。

荒井:2013年、ポストシーズンに行うクライマックスシリーズにおける「パ・リーグTV」の露出拡大を目的に、情報拡散ツールとしてTwitterアカウントを開設しました。いまや僕らにとって欠かせないツールになっています。

 弊社の大きなミッションは、パ・リーグの新しいファンを増やすこと。そのためには、まずプロ野球自体に興味を持ってもらい、パ・リーグのコンテンツに触れてもらう必要がありますし、そうしなければファンは増加しません。

 そこで、Twitter上に、試合のハイライトであったり、野球ファンでなくても興味を持ってもらえそうな試合以外の映像コンテンツなどを出したりして、新たなファンづくりに取り組んでいます。

重要なのは「ビハインド・ザ・シーン」の見せ方

MZ:試合以外の映像コンテンツとは、具体的にどのようなものですか。

荒井:最近で再生回数が多かったもので言うと、プロ野球では今年から、審判の判定に異議がある場合にリプレイ検証できる「リクエスト制度」に関する動画です。

 よくある動画だとリクエストになったプレイにフォーカスしがちなところ、「パ・リーグTV」では違う着眼点で見られるよう、リクエストを要求するときに各球団の監督が両手を使い作る四角いジェスチャーの仕草をまとめた動画を出したんです。それが野球ファンはもちろん、それ以外の層からも良い反響が得られました。

北野:リクエストのシーンもそうですが、PLMさんは僕たちの言葉で「ビハインド・ザ・シーン」と呼んでいる、試合から離れた、ファンが知りえないシーンの見せ方が上手です。野球ファンに刺さるコンテンツだけでなく、誰もがおもしろいと思える場面を切りとって投稿している点が素晴らしいのではないでしょうか。

荒井:実は、「パ・リーグTV」のアカウントの他に「パ・リーグTV Lite」という裏アカウントも持っています。そちらでは新しいファンを増やすために、くすっと笑えて野球を知らない人にも楽しんでもらえるコンテンツを主に投稿していて、動画も好評です。

園部:Twitterは、ユーザビリティも高く、若い人たちにもリーチできる媒体です。野球のおもしろさを様々な切り口のコンテンツで届けて、女性や野球に関心が薄い人たちの心をつかんでいきたいと思っています。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/29704

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