SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

マーケティングプラットフォーム大解剖

テクノロジーで顧客体験を創造する全マーケターへ アドビが描くデジタル エクスペリエンスのビジョン


 本連載では、いよいよプレーヤーが絞られてきたマーケティングプラットフォームに焦点を当て、各社の思想とソリューションの概要を整理していく。今回は、Marketo買収が大きなニュースとなったアドビを取材。「Adobe Experience Cloud」製品責任者である米アドビのスティーブ・ハモンド氏に、アドビが描くエクスペリエンスの理想像から、Marketoの買収、クリエイティビティの重要性など多岐にわたるテーマで話を聞いてきた。

アドビの考える「理想のエクスペリエンス」とは

――2016年以降、アドビは「エクスペリエンス」をテーマに掲げています。まずは、御社が言うところの「エクスペリエンス」を紐解きたいのですが、どのような顧客体験の創造を実現したいのか、ビジョンをお聞かせいただけますか?

アドビ システムズ社 デジタルエクスペリエンス シニアディレクター スティーブ・ハモンド氏
アドビ システムズ デジタルエクスペリエンス シニアディレクター スティーブ・ハモンド氏
(写真は、Adobe Symposium 2018より)

スティーブ:私たちのビジョンは、個々の顧客をよく理解して、適切な文脈で優れた顧客体験を提供することです。一言でいうと、Face to Faceのようなエクスぺリエンスの実現です。

 今、私はシドニーからテレビ会議を通してMarkeZine編集部さんにお会いしています。顔を見てお話できるので、これはほとんどFace to Faceのインタビューと変わりありません。私は自分の発した言葉に対する反応をリアルタイムで受けて、話を適応させていくことができます。ですが、Eメールをはじめデジタル環境では、相手の反応をつかんで適切に返していくのは難しいことです。

 スマートフォンやモバイル端末が一般化し、IoT搭載の製品も増え、コンビニのATMなど街中のマシンの多くがオンラインにつながっています。こうした環境の中で、生活者はほとんど常にデジタルにコネクトしています。だからこそ、私たちはデジタル上でも、まるでFace to Faceで対応しているようなエクスペリエンスを実現することを理想としています。それを実現できるアドビのソリューションを通して、クライアント企業とその顧客を豊かな体験で結びつけることを目指しているのです。

「デジタルだから」というエクスキューズは無くなる

――Adobe Summit 2018(同年3月、米ラスベガスにて開催)では、アドビ製品群の連携が本格的なフェーズに入っていることが見え、本当にエンドユーザー視点で一貫したエクスペリエンスを提供できる可能性が感じられました。アドビのテクノロジーによって、近い未来、私たちの生活はどう変化していくのでしょうか?

スティーブ:Summitで伝えたかったことを、感じていただけて嬉しいです。記事を読まれている日本の方も、また私もそうですが、もはやデジタルテクノロジーは生活の一部となり、欠かせない要素になっています。デジタル上のエクスペリエンスは、これからも増すばかりでしょう。

 そうすると、デジタルだからといったエクスキューズを抜きにして、ただ人間として「生活を豊かにしたい」「居心地をよくしたい」というニーズが、デジタル上にも適応されて当然だと言えます

 企業側の視点に転ずると、「Adobe Experience Cloud」を通して、エンドユーザーの期待するエクスペリエンスを提供することができたら、企業のブランドに対するロイヤルティは高まるはずです。

――なるほど。そこでブランド側が重視すべきことは、なんでしょうか?

スティーブ:2つあります。ひとつは、前述のようなエクスペリエンスの実現に欠かせないパーソナライズです。それぞれの生活を豊かにするためには、テクノロジーを効果的に使ってパーソナルなニーズを捉えて、働きかける必要があります。

 もうひとつは、「自分が主導権を持っている」とユーザーが思えることです。個人情報の提供を含めてブランドに関与しても不安がなく、メリットを享受できるという信頼関係の構築が大事です。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
競合ベンダーを踏まえた市場観

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
マーケティングプラットフォーム大解剖連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/03/12 12:59 https://markezine.jp/article/detail/29802

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング