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こんにちは、草皆です。前回は、MA導入後の集客とリード獲得のお悩みについて解説しました。「数よりも質」を意識してWebサイトやオウンドメディアに誘導(集客)し、入力フォームで選別に必要な情報を設置した後は、今回のテーマ「獲得したリードの選別」を行っていきます。
まず、次の3つのお悩みを見てみましょう。それぞれ異なる質問のように見えますが、実は共通して考えるべきポイントがあるのです。
・獲得したリードについて、Hot/Coldといった定義づけをしたものの、営業担当から実態とのズレを指摘されてしまいました。そもそも、営業部門との関係性も良いとは言えず、困っています。
・追うべきリード、追わなくてもよいリードの定義が難しいです。
・MAツール導入時に、多くのシナリオを組んでスコアリングの設定を行いました。しかし、いざリードが集まってくると、その定義が本当に正しいのか、シナリオは最適なのか確証が持てず、検証が追いついていません。
3つのお悩みを解決するカギとなるのが、営業部門との「認識のすり合わせ」。リードの選別に関わる様々な作業では、営業の視点や知見が非常に重要で、マーケティング担当者だけで判断することは難しいものです。 今回はその点を踏まえながら、正しいリード選別のために知っておいてほしい5つのポイントを紹介。どのような場面で営業と協力するとうまくいくのか、具体的に解説していきます。
Point1:見込み客はファネル通り「顧客」になるとは限らない
まず、獲得したリードは以下のように分類できます。
Lead:メールアドレスに加えて、会社名や役職など+αの情報を取得できた見込み客。必ずしもペルソナに一致するとは限らない。
MQL(Marketing Qualified Lead):製品やサービスに関心の高い見込み客。マーケティングコミュニケーションで関心を高める必要がある。
SQL(Sales Qualified Lead):営業が商談を進めている(接触する価値のある)見込み客
Opportunity:商談中のリード
Customer:顧客となったリード
リードの分類に関して、一般的には、LeadからCustomerに向かっていくようなファネルのイメージが使われます。しかし、見込み客は必ずしもファネルの順番でCustomerに進むわけではありません。既にリードを獲得した時点で、SQLになっている見込み客もいれば、逆にSQLから時間が経過し、MQLの状態になってしまうこともあります。リード獲得した時点でSQLなら、即座に営業に渡さないと、タイミングを逃してしまうのです。
獲得したリードは一本道で進むわけではないということを念頭に、商談につながるSQLをどのように見出し、どのタイミングで営業に渡すかを考えることが大切です。
たとえば、あるLeadが「一定期間内に価格表のページに頻繁にアクセスしている」ことを把握できていれば、営業がすぐに電話すべきSQLとみなしても良いかもしれません。このような場合はMAで、営業にすぐ電話してもらうことを促す通知を送るような設定が有効でしょう。
Point2:営業とのすり合わせには「BANT条件」が役に立つ
マーケティングで獲得したリードのうち、SQL(営業が接触する価値があると判断されたもの)を営業部門に渡していきます。しかし、この判断が間違っていると、営業部門に無駄な工数を使わせてしまい、選別品質が低いという苦情につながりかねません。
そこで、SQLであると判断する条件については、営業部門とのすり合わせが必要。BANT条件という考え方に沿って議論すると、話を整理しやすくなります。
Budget:予算の範囲
Authority:決裁権の有無
Needs:必要性
Timeframe:導入のタイミング
SQLと判断するBANT条件は商材や企業によって異なるもの。自社の条件を決めるときには、マーケティング部門と営業部門が一緒に議論することが大切です。
また、問い合わせフォームなどでリードを獲得する場合には、可能な限りこれらの情報を入力してもらえるよう工夫しましょう。