凸版印刷のグループ会社であるONE COMPATHは、気象情報や国勢調査といった周辺地域情報を広告配信に活用できるサービス「エリアデータマートTORIMAKU」の提供を本格的に開始した。
同社は、同サービスにおいて気象データをはじめ、国勢調査を基にした人口統計情報やプロファイリング情報、推計消費支出情報、世帯年収情報、商業統計情報といった、エリアを取り巻くリアルタイム情報を保有している。同社は、地図加工技術を用いてこれらの情報をまとめ、APIや一括データといったマーケティングに活用しやすい形で提供する。
これにより、地域環境の変化に応じた広告配信や、プライベートDMPとの連携による地域環境ごとの行動把握が可能に。また、人に紐づく一般的なDMPを活用したターゲティング広告では、対象者が絞り込まれていくためリーチ数が減少するという課題があったが、同サービスのデータを活用し拡大推計を行うと、対象者の数を増やすことができる。
また同社は、同サービスを活用した実証実験を行う。今回の実証実験では、Speeeのマーケティング活動の意思決定を支援するサービス「PAAM(パーム、Predictive AnalyticsAnd Marketing)」と連携。
具体的には、特定のサイトに訪れるユーザーが広告へ反応した行動履歴情報に、同サービスが持つ地域ごとの年齢層や世帯収入、特定のテーマへの推定消費支出といった地域特性を紐づけ、顧客を複数のクラスタに分類する。
これを通じて、見込み顧客数の推移および広告予算に対する弾力性を推定するほか、クラスタに応じたクリエイティブの最適表示を実現。その上で、広告効果の向上やオンライン上に現れていない層も含めた見込み顧客の推定を検証していく。
同社は同サービスについて、2020年度に年間10億円の売り上げを目指している。
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