自由自在のセグメント&シナリオでのプッシュ配信も簡単
――自社でアプリを開発したい企業の、一番の目的は何でしょうか?
永野:やはり一番の理由は、プッシュ通知でしょう。Eメールはなかなかユーザーに届きづらい時代になっているので、企業はそれぞれのユーザーにとって適切なタイミングやフェーズで、メッセージを届けたいと望んでいます。
たとえばアプリでショッピングカートに商品をいれたまま購入に至っていない人たちだけに、「今購入すると5%オフ」「お買い忘れはないですか?」といった特定のメッセージを出すことも、FollowAnalyticsを使えば簡単にシナリオを組んで実行することができます。
伊藤:他にも「使われていないサービスの認知」「レーティング(アプリの評価)」「エンゲージメント促進(任意のカスタムフィルタリングによるメッセージの出し分け)といったことも、ユーザーのアプリ利用データに基づいて施策を実行することができます。
マーケターの勝負はアプリダウンロード後から始まる
――先ほど伊藤さんが、マーケターの勝負はアプリがダウンロードされてから始まるとおっしゃっていましたが、アプリの利用活性化に向けて、マーケターはどんな視点をもって挑めばいいのでしょうか?
永野:アプリは今や最も重視すべき顧客接点の一つなので、マーケティングプランニングの一環として、全体とのデータ連携を見据えた設計が今後より重要性を増していきます。マーケティング部門の「スピーディーに施策を実現したい思い」と、IT部門の「準備や体制構築などの対応」の間にある溝を埋めるのが、HerokuでありFollowAnalyticsです。
伊藤:FollowAnalyticsの強みの一つである「Salesforceとの連携」によって、アプリの施策をJourney Builderの中に組み込んだり、ユーザーのより詳細な把握も可能です。これにより、モバイルの世界に閉じた施策ではなく、本質的にユーザーデータを360度視点で分析できるようになるのです。
スマートフォン時代の消費者は、アプリだけを使っているのではなく、Webサイトも使うし、お店にも行くし、縦横無尽にオンラインとオフラインを行き来しています。ユーザーにとって便利なチャネルをその時々のタイミングで使い分けているので、真の顧客体験を提供するためには、アプリのデータに閉じるのではなく、CRMなどのデータと統合して分析していくことが重要になっていきます。
我々はこれまでもずっと「顧客エンゲージメント」「パーソナライズされた顧客体験」の重要性を説いてきました。今回はモバイルの切り口からお話しさせていただきましたが、アプリから顧客接点を拡充した先に広がる世界観を、ぜひ描いてみてください。我々はその実現を強力に支援していきます。