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SNS人格図鑑

リアルもSNSもマルチタスク!複数垢を使い分ける「ハイブリッド大学生」のインサイト

個人のSNSアカウント数はどのくらい? 使い分けは?

 今回は、芸能事務所やメディア媒体等を運営し、Z世代へのマーケティングをメイン事業とするN.D.Promotion 取締役代表 金丸氏とともに、大学生2名を取材しました。

(写真左)りさちさん
10代女子向けメディアインターン生。プチプラコスメが好き。
LIPSで毎日レビューを投稿中!

Twitter:https://twitter.com/risachi_cosme
(写真右)井上愛海さん
青山学院大学経済学部3年 兼 株式会社ミギナナメウエにて正社員として勤務。
想像の右斜め上を超える会社のメンバーとして、プロモーション事業や採用支援を担当。

金清:お二人は、個人のSNSアカウントをどれくらい運用しているんですか?

井上:Twitterは仕事用、プライベート用、数人とだけつながっている鍵アカの3種類で、Instagramは3種類運用しています。そのほかFacebookLINEなどのアカウントもあり、見る専など運用していないアカウントも含めると全部で10数種類はあると思います。

りさち:私はTwitterだけでイベントに参加した時に投稿する用、コスメについて投稿する用、プライベート用、投稿数を気にせず色んな投稿をする用、落ち込んだ時に発散をする鍵アカの5種類を持っています。そのほかInstagramで2種類FacebookTikTokLINEなどのアカウントもあるので、井上さんと同じく10数種類はあると思います。

金清:そんなに普段から運用しているんですね! それだけ運用していると、時間がなくなったり、大変な思いをしたりすることはないんですか?

井上:それぞれ目的を明確に分けているので、混乱することは特にないですね。私は今同級生が立ち上げた会社で社員として働いているのですが、この会社で働く前は、週に8種類のアルバイトを掛け持ちしていました。

金清:え! そんなに多くのアルバイトを掛け持ちする理由はなんなんですか?

井上:それぞれ学べる事や経験が異なり、魅力的だったので「あれもやりたい、これもやりたい」と色々応募していて気がついたら8種類やる事になっていました(笑)。どのバイトも楽しかったので、覚える事が多くて大変、などの苦労をした記憶はありませんね。

りさち:私はTwitterとInstagramの両方でコスメの紹介をしていますが、Instagramではさらに、よりコスメを魅力的にみせるための写真の撮り方を学ぶための専用アカウントで調査をしています。SNS上でいろんな情報を収集したり、スキル取得の糸口を見つけたりすることは普段から行っていますね。

金清:凄いですね、SNSから有益な情報を自分で見つけ、運用に活用したり生活に取り入れたりしているという事ですね。

就職先は身に付けられる「スキル・経験」で選ぶ

金丸:おふたりとも、自分も周りも就職を意識し、行動をする時期だと思います。「終身雇用制度の崩壊」なんてキーワードも目にする事があるんじゃないかと思っていますが、このニュース見た時に、どう思いましたか?

金丸 雄一氏
2012年株式会社N.D.Promotionを設立。女性向けWebマガジン「Nom de plume」を運営。Z世代(1995年以降生まれの若年層)を対象としたシンクタンク組織「Z総研」の発足や、TikTok広告クリエイティブの提案・制作・キャスティングなどスマホネイティブ世代へのアプローチや行動分析・コンテンツ開発などに従事している。

井上:周りを含め自分も「会社は定年まで自分の面倒を見てくれないだろう」という認識はあったので、驚きはなかったです。大学の講義でも「終身雇用制度は崩壊していく」という議題は挙がっていたので、今の若い世代は「本当に自分に役立つスキルやキャリアは何か?」を調査して行動に移すようになっていると思います。

りさち:周りが心配していることや不安に思っていることは、ブラック企業問題やセクハラ、パワハラなどです。実際に就職してみてセクハラに遭ったり、ものすごく労働時間が長かったりしたらどうしよう……という、見えないものへの不安はあります。

金丸:GoogleやSNSで検索して出てこない裏側に対する不安や、それに対する慎重な姿勢があるという事ですね。ちなみに今、就職活動のために行っている習い事やインターンシップはありますか?

りさち:コスメを取り扱う女性向けメディアで働きたいと思っているので、今は10代女子向けメディアのライターのインターンを行っています。その場で、Googleキーワードプランナーを使ってテーマの設計をしたり、自分の記事の掲載結果をGoogleアナリティクスで分析したりしています。これらは、インターン時に社員の方が教えてくれました。

井上:私は今働いている会社もあるので、どうしようか今まさに考え始めたところです。

金丸:なるほど。誰もが知っている大企業に就職したい、とは思わないですか?

井上:これから考えるところですが、大企業で最初に習う仕事のプロセスやスキルが、その会社でしか役に立たないものでは意味がないので、「世の中で必要とされるスキル・経験を積めるのはどこか?」という視点で選ぼうと思っています

金清:学生時代の経験のなかで、これまでとは違った進路を見つける事ができたということですね。大学の同級生や友達も同じような感じですか?

井上:同級生は今まさに就職活動中で、語学留学をするために深夜までアルバイトをしていたり、話を聞く限りなかなか大変な印象はあります。

 周りは、就職活動シーズン前までは年に何回も海外旅行をして、その様子をInstagramにアップしたりして楽しんでいたようでした。私もそういう、今を精一杯楽しんでいる同級生を羨ましいと思いましたが、自分では実践しなかったですね。

りさち:私も大学には通ってはいるのですが、絵に描いたようなキラキラした大学生活が自分にはあまり合っていないのでは? と感じています。それよりも、大変でも自分の好きなこと、興味のあることを仕事にしている人が魅力的に見えますね。

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働き方の多様化で変わる、大学生のSNS利用

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この記事の著者

金清 雄太(カネキヨ ユウタ)

65dB TOKYO
Head of 65dB TOKYO

2015年、TBWA\HAKUHODOに入社。統合的なデジタル施策の企画〜運用の経験を生かし、得意先のクリエイティブ、プロモーション立案のプロセスにデータドリブン思考を注入している。なかでも、ソーシャルモニタリングを活用した生活者インサイトを抽出する手法...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/03/27 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33026

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