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コロナによるユーザーの心変わりに気づけているか?サイト内アンケートとGA連携でインサイトを把握しよう

 今、広告業界ではサードパーティCookie依存からの脱却が話題となっている。解決策として様々な手段が模索されるようになっているが、その中で一つの手段として注目を集めているのが、ユーザーボイス分析の活用だ。「行動」と「意識」の両軸でユーザーを見ていくことで、“売る仕組み”を構築できると語るLifunext代表の田村一将氏に、なぜユーザーボイス分析が有効なのか、企業はどう活用していくべきか、事例とともに話をうかがった。

ユーザーボイス分析が重要となっている背景とは?

 AppleがSafariにサイトトラッキングを制限するITP(Intelligent Tracking Prevention)を実装したのに続き、GoogleもChromeにおけるサードパーティCookieのサポートを2年以内に廃止することを発表してからというもの、Cookieに依存しないマーケティング手法に各社の注目が集まっている。

 ネット広告のメリットであった定量的な広告測定が難しくなった場合、今までできていた流入施策の定量評価をどうしていくかを、悩んでいる企業も多いはずだ。

 そうした企業には、ぜひ「ユーザーボイス分析」の活用を検討してみてほしい。ユーザーのリアルな声をデータとして直接収集することで、マーケティング施策が売上にどの程度影響を及ぼしているのかを評価し、「売る仕組み」づくりにつなげていくことができる。

 そう話すのは、Lifunext(ライフネクスト)代表の田村一将氏。セプテーニやAdRollなど、アドテクノロジーの最前線で幅広いクライアント企業の成功に併走してきた人物だ。

Lifunext代表の田村一将氏
Lifunext代表の田村一将氏

 多くの企業のデジタルマーケティングを支援していく中で、データ分析が不十分な企業が想像以上に存在することに気づき、解決策を模索してきたという田村氏。

 「比較的データ分析に対応されている企業であっても、定量データによる『行動分析』はできていても、ユーザーの『意識分析』には着手できていないケースが多いです。何を見てサイトを訪れているのか、そのサービスをどこで知ったのかといった意識=記憶を分析し、PDCAを回している企業は少ない」と現状を語る。

 そこで、定量データ分析と定性データ分析を簡単に統合できるサービスとして昨年12月に提供開始したのが、サイト内アンケートツール「LFN インサイトサーベイ」である。

アンケートツール「LFN インサイトサーベイ」と従来の分析手法の関係
アンケートツール「LFN インサイトサーベイ」と従来の分析手法の関係

 そのポイントは、アンケートを自社サイト内に設置・表示することで、アンケート結果を「Google Analytics」(以下、GA)のデータと掛け合わせて分析できる点にある。

 GA以外にもWebアクセス解析ツール「Ptengine」や統計学を活用したLifunextの広告効果分析サービス「Actual RTG分析」から取得したサイト内行動履歴などの定量データと、ユーザーのリアルな声である定性データとをクロス分析することで、効果的な施策の策定に役立てられるという。

 現在、意識分析が必要になっている背景には「ユーザー行動の変容」があると田村氏は考える。

 ユーザーはスマホの普及によって色々な情報に触れるようになり、企業からの広告やリーチに対し受け身ではなくなり、自ら企業を「発見」する能動的な個体へと変化している。そのため企業はユーザーによって発見してもらうための仕組みを作る必要があるのだ。

 だからこそ、「何」を見てサイトにたどり着いたのか、どこにどんなコンテンツを出せばユーザーが気づいてくれるのかが見えるきっかけとなるアンケートツールは有効な手段になる。

 「行動分析とあわせて意識分析も進め、商品購入の経緯を分析し、ユーザーにコンテンツを発見してもらう工夫を講じる。それが、売る仕組みを作る早道です」(田村氏)

LFN デジマラボ主催 第一回無料セミナー「今だからこそできるGAの活用方法」

 本記事で取材したLifunext代表の田村一将氏が、コロナウイルスの蔓延によってユーザーやメディアに起きている影響と今後の展望を読み解き、変化に対応する第一歩として有効なGoogleAnalyticsを活用した分析方法を解説するオンラインセミナーが開催されます。

ウェビナー概要

開催日程 :4月24日(金)13:00~14:00
開催場所 :オンライン ※実施するURLはお申し込み後、別途お送り致します。
定員   :30名
申込形式 :先着順
参加費  :無料

お申し込みはこちら
※同業他社(広告代理店等)の参加はお断りさせて頂きます。

GA設定で失敗しがちなポイントとは?

 田村氏によると行動分析についても、見直しが必要な企業があるという。多くの企業が利用しているGAも、機能をフル活用できていないことが多いそうだ。

 GAは無償ツールであることから、有料で支援を受けようとする企業が必ずしも多くないこと、かつGA活用の充実したサポートを受けるには大規模な広告予算が必要となることから、実質的にサポートを受けられる企業が限られるのが現実だ。

 その中で、独学で設定を進めた結果、重要な基盤の設定がもれていて、マーケティングに役立つデータが取れていないことがよくあると田村氏は話す。

 具体的には次のようなケースが見受けられるという。

  • 目標(CV)やWeb上でのKPIが設定されていない
  • クロスドメイントラッキング設定ができておらず、オウンドメディアなど別ドメインの行動データを正しく取得できていない
  • 仮想ページビューの計測設定
  • 流入経路を判別するためのパラメータ設定が不適切
  • カスタムチャネルグループを設定しておらず、分析粒度が粗くなってしまっている
  • イベント設定ができておらずサイト内行動を細かく追えていない

 「特に、パラメータ設定は何となく設定してしまって『どういうデータを見て、どういうアクションを起こすか』という意図に基づいた設計ができていないことが多い。カスタムチャネルグループでの分析も見据えて、重なりや漏れがなく、有意義な知見が得られるような分類体系を、ツリー構造で整理しながら作るべきです」(田村氏)

 田村氏は広告運用を改善する上で、カスタムチャネルグループ設定の必要性が高いと考えている。たとえば、「リターゲティング広告」と「ブロードリーチ型広告」を分けたり、検索連動型広告を「指名検索」と「一般ワード検索」とで分けたりすることで、分析の精度を高められる。

 イベント設定も不完全な状態になっている企業が多いが、これも大事な要素である。たとえば、どこまでスクロールして表示されたか、どこがクリックされているかは、カスタムイベント設定で計測可能になる。

 こうした機能をフルに使えるよう環境整備をしていくことは非常に重要なため、定期的な設定状況の見直しが必要だと田村氏は指摘する。

行動データ&アンケートでCVユーザーのインサイトを理解

 「LFN インサイトサーベイ」では、サイト訪問者を対象に、「どうしてそのサイトに訪れたのか?」「なぜそのサービスを使っているのか?」などの質問を投げかけることでユーザーの声を探っていく。

「LFN インサイトサーベイ」を用いたアンケートの例
「LFN インサイトサーベイ」を用いたアンケートの例

 これまでのアンケートツールでは、アンケートがサイト外で収集される場合が多く、サイトのデータと別々に分析をする必要があったが、アンケートをサイト内に設置することで、行動データとの掛け合わせができることが最大の特徴だ。

 たとえば、「サービスを知るきっかけになったチャネル」についてのアンケートを実施し、GAで取得した「地域」や「ユーザー属性」「流入経路」などのカスタムセグメントと掛け合わせてアンケートデータを分析すると、一般的な調査では得がたいインサイトが見えてくる。

 「CVした既存ユーザーに対するアンケート調査をやっている企業は多いですよね。ですが、その割合はサイト訪問者全体の数%なので、大半を占める顧客にならなかったユーザーの声が含まれません。CVしなかったユーザーの声を分析することで、サイトのUI・UXだけでなく、サービスの改善・品質向上にもつなげられます」と田村氏は語る。

LFN デジマラボ主催 第一回無料セミナー「今だからこそできるGAの活用方法」

 本記事で取材したLifunext代表の田村一将氏が、コロナウイルスの蔓延によってユーザーやメディアに起きている影響と今後の展望を読み解き、変化に対応する第一歩として有効なGoogleAnalyticsを活用した分析方法を解説するオンラインセミナーが4月24日(金)13:00より開催されます。

ユーザーの声を活かした施策で獲得数アップ

 実際に、ユーザーボイス分析を採用したことで良好な結果を出している企業も出てきている。その中の1社であるコイニー株式会社(以下、コイニー)は、オフライン施策の定量化を目的にインサイトサーベイを導入したところ、思いがけないグロースポイントを発見し、新たな施策展開につながったという。

「LFN インサイトサーベイ」を実施したCoiney
「LFN インサイトサーベイ」を実施したCoiney

 事業者向けキャッシュレスサービス「Coiney」を提供しているコイニーでは、知名度向上のために様々なタッチポイントで認知施策を実施しているが、どれが効いているかが不透明だった。

 そこにさらなる認知獲得に向け、テレビCMを始めることとなり、テレビCMをはじめとするオフライン施策においてどのようにサービスが認知され、サイト来訪へつながっているのか、オンライン施策と横並びに貢献を評価したいということでインサイトサーベイを導入したのだという。

 コイニーははじめてサイトへ訪れたユーザーに対して「何を見てサイトへ訪れたのか」を質問するアンケートを実施し、それに対する回答データと、オフライン施策による来訪数を測定したところ、施策の優先度が明らかに。

 その結果、これまで重視されていなかったとあるオフライン施策をきっかけとしたサイト訪問のシェアが高いことが判明。これをヒントに新たな施策が実施され、加盟店登録数増加への貢献につながった。

 「コイニーさんには、アンケート結果をGoogle Analyticsのデータと掛け合わせて分析できる点がきっかけとなり導入に至りました」と田村氏は振り返る。「Google Analyticsに取り込んでいたサイト内行動履歴などのいわゆる定量データとユーザーのリアルな声である定性データをクロス分析することで、特定の行動をしているユーザーに向け、特定の施策を展開するなど、新しい施策の策定にも役立っています」(田村氏)

 Lifunextの展望として、いままで本格的なデジタルマーケティング支援を受けられていない企業に対して、顧客目線に立った最高レベルの支援を提供したいと語る田村氏。

 「企業がデジタルマーケティングを行ううえでデータ活用は最重要ポイントともいえます。データと向き合うことで、今まで気づくことができなかった課題も見えてきます。顧客のビジネスグロースを本気で考えるうえでデータは必要不可欠であり、しっかりとデータと向きあうことで本当に価値のあるサービスの提供ができます」と考えを述べた。

LFN デジマラボ主催 第一回無料セミナー「今だからこそできるGAの活用方法」

 本記事で取材したLifunext代表の田村一将氏が、コロナウイルスの蔓延によってユーザーやメディアに起きている影響と今後の展望を読み解き、変化に対応する第一歩として有効なGoogleAnalyticsを活用した分析方法を解説するオンラインセミナーが開催されます。

  • 状況の変化を前に何をしていいかわからない
  • 在宅勤務になって日頃のマーケティング活動を点検する機会が増えた
  • コロナウイルスが各主要媒体にどのような影響を及ぼしているのかが気になる
  • GAを導入しているものの上手く活用できていない

 といった課題を感じている方にぜひ参加いただきたいセミナーです。

ウェビナー概要

開催日程 :4月24日(金)13:00~14:00
開催場所 :オンライン ※実施するURLはお申し込み後、別途お送り致します。
定員   :30名
申込形式 :先着順
参加費  :無料

お申し込みはこちら
※同業他社(広告代理店等)の参加はお断りさせて頂きます。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/04/22 11:00 https://markezine.jp/article/detail/33169