クーポン効果の可視化や成果につながるレコメンドを実現
池田:それと、今までオンライン・オフラインのシステムが分かれていたこともあり、連動感のある施策が組みづらかったのですが、導入によってデータが一元管理できるようになり、オンライン・オフラインのハイブリッド施策ができるようになったのも良かった点と考えています。
たとえば、2回目の購入促進に向けて購入があるまでDMで4回ほどアプローチしているのですが、徐々にリピート率が下がって終わってしまっていたところを、メルマガ会員に関しては、引き続きアプローチを繰り返していけるようになり、その増分が期待できるようになりました。
清水:クーポン施策にも軒並み効果が見え始めています。
DM送付の際に割引クーポンを同梱したりしているのですが、今までの仕組みだとDMで配ったクーポンを使ったかどうかの判断が付かなくて、有効なセグメントができず、クーポンメール施策の効果は限定的なままでした。
それが「Aimstar」を導入することで、“今クーポンを持っている人”“これからクーポンを持つ人”“最近使っている人”という具合にクーポンDMの対象者をセグメントに分けて情報連携できるようになり、クーポン効果もより見えるようになりました。
もうひとつ大きな効果が出ているのが、今年2月から始めた毎週のレコメンドメールです。
今までは単品ベースの一般的な協調フィルタリングのアルゴリズムを使っていたことと、Webトラフィックデータがベースであったこと、かつ日替わりでお客様に色々な商品を提供するビジネスモデルであることから旧来の商品レコメンドは合わないと考えていました。
ですが「Aimstar」を導入し、ベースとなるデータを全顧客の購入履歴に、アルゴリズムをブランドベースのアソシエーションモデルに変えたところ、レコメンドメールにも適応した環境になりました。その結果、非常に大きな成果が出始めているんです。

チャネルを増やして理想的な顧客接点の統合へ
――取り組みによって、実際の売上や数値にどのくらい変化が生じていますか。
清水:特に購入頻度の低かった層のフリークエンシーが伸び、売上に大きな影響が出ています。レコメンドメールについては週1で行っているのですが、旧来のレコメンドと比較してCV率が2倍以上に上がり、純増する効果も見える進捗結果となっています。
池田:オフライン施策については、先ほどお伝えした通り、セグメンテーションの仕方を変えたことでROIの数値が高くなりました。
清水:導入前と比べてメルマガ顧客の購入アクティブカスタマー数が急増していて、数ヵ月で数万人増えました。どうやら購入アクティブカスタマーのオプトアウト率が下がったことも一つの要因のようです。お客様1人当たりの配信頻度を「Aimstar」上で自動抑制しているのですが、その効果を証明していると見ています。あわせて全体の売上に対するメルマガ顧客比率も上がり、大きな規模の売上寄与となっています。
――今後、「Aimstar」を活用してどのような施策を実施していきたいとお考えですか。
池田:私の中で「Aimstar=機械学習」というイメージが付くほどに、機械学習を取り入れたDMモデルに大変手ごたえを感じています。なので、今後も機械学習を活用したセグメントの抽出やモデルの強化というのを検討していきたいですね。
清水:今「Aimstar」で使っているメディアは、DMとメルマガ、LINEですが、Webコンテンツのほか、インバウンドコール、パーソナライズドのサービスなど、まだまだ活用のポテンシャルがあると考えています。周辺システムにも関わることなので十分精査した上でとなりますが、今後についてはそのチャネルを増やしていきたいです。
