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D2Cモデルに学ぶ!顧客起点マーケティングによるEC生存戦略

UGCを戦略的に生み出すコミュニケーション設計とは 認知から継続購入までフェーズごとの施策を整理


 EC・通販ビジネスをアップデートできるノウハウを、アライドアーキテクツの村岡弥真人氏が「UGC(User Generated Contents)」を軸に解説する本連載。第3回となる今回は、認知から継続的な購入までの各段階に分け、効果を発揮するUGCのタイプやそれを生み出すためのコミュニケーションを整理し、その戦略的な活用方法を事例とともに解説する。

活用するフェーズによって効果的なUGCのタイプは違う

 前回は、D2C的マーケティングサイクルの中で「UGC」をいかに戦略的に活用するかをお伝えしましたが、今回は消費購買行動に対して「UGC」の効果を最大化するための方法をお伝えしたいと思います。

 UGCというのは、生活者の「体験」がコンテンツとして可視化されたものです。その内容は千差万別ですが、実はそれが生まれる土壌となったコミュニケーションによって、左右される余地が非常に大きいものなのです。

 これまでは、UGCの内容はコントロールできるものではないという観念から、企業ができるのはUGCの量を増やすことだけだと思われていたかもしれません。しかし、どのようなコミュニケーションを取ればどんなUGCを生み出すことができるのか、そのUGCはどんな影響力を持つのかを整理すれば、効果の高いUGCを戦略的に創出し、活用することが可能になります。

 生活者の消費購買行動における心理状態への作用に着目して、必要となるUGCのタイプを整理してみましょう。

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 UGCはこのように、自然発生を待つのではなく、使用したい目的に合わせて効果的なタイプを意識して創出し、顧客接点で積極的に活用していくことが重要です。ここからは認知獲得、検討促進、購入意思決定、継続購入の4段階に分けて、それぞれ必要なUGCのタイプとその活用案、戦略的UGCを実際に創出・活用した事例をまとめてご紹介します。

認知のためには「目に留まりやすい」UGCが必要

 「認知」を獲得する段階では、未認知の状態から興味・関心を喚起しなければならないため、スマートフォン上で閲覧者の目と指を留める印象的なUGCが必要です。まずは、知名度があるインフルエンサーの紹介や気軽に参加できるキャンペーンなど、「知ってもらう」コミュニケーションを設計しましょう。初めての体験の驚きや楽しさが伝わるような新鮮さのあるUGCの創出を目指します。

認知獲得へのUGC活用

◆注目すべき指標=インプレッション

◆必要なUGCのタイプ
 ・SNSのフィードやタイムライン上で目に留まりやすいもの
 ・エンゲージメントが高い状態が想起されるもの

◆生み出すためのコミュニケーション
 ・ターゲット属性に近いインフルエンサーやモニターユーザー、既存顧客にSNS投稿を依頼する
 ・PR用のオフライン施策を実施し、SNS投稿を促す体験を創造する

◆実際の施策例
 ・インフルエンサーの起用
 ・フォロー&RTのようなTweet発生系のキャンペーン
 ・試用体験モニター施策
 ・ポップアップストアなどのオフラインPR施策

◆UGC活用場所案
 ・フィード広告
 ・SNS(企業アカウント/オーガニック投稿/インフルエンサー投稿)
 ・Webサイトコンテンツ(ECサイト、LP)

◆事例:健康コーポレーション株式会社「新どろあわわ」
 「どろあわわ」は泥洗顔市場売上金額No.1という人気商品として有名でしたが、発売10周年に際し、パッケージデザインも含めた大幅なリニューアルを行いました。リニューアル発売のタイミングでは再度認知を獲得することを目的にインフルエンサーを起用し、SNSでの投稿によるインプレッションの最大化を図りました発売記念の限定イベントに招待し、インフルエンサーの投稿動機を盛り上げ、UGCの質と量を担保しました。

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この記事の著者

村岡 弥真人(ムラオカ ヤマト)

大手ガラスメーカーを勤務を経て2012年にアライドアーキテクツ入社。2014年よりSNS広告に特化した広告代理事業を立ち上げ、自社最大の事業まで事業拡大を行う。2016年にUGC Centric Creative Platform "Letro"の提供を開始、Facebook及びInstagramの...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/20 09:59 https://markezine.jp/article/detail/33997

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