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兆しFu-manさん図鑑

チームで働く「一体感」の可視化に商機あり リモート時代の“新しい働き方”にまつわる不満を調査

30代・40代の男女は働く“姿勢”の伝え方に不安あり

 続いては、リモートワーク環境では、自分の頑張りや熱量が伝えきれていないのではないか? と考え、同僚や上司からの評価を心配するFu-manさんです。

 「リモートでは上司に頑張りを見てもらいづらく、評価が不安」「画面越しでは伝わりきらない熱量はある」「出世が心配」といった、リモートワーク下での勤務評価を不安視する声が多数集まりました。「リモートという仕組みの下では、不本意だけど、仕事への取り組みが受け身にならざるを得ない」といった声もありました。

 オフィスにいれば、あうんの呼吸で他の人のアシストができたが、リモート環境では気概はあっても、それを表現することは難しい。相手や評価者に、仕事への受動的な印象を与えていないか不安に思っているようです。

 そんなFu-manさんは、30代・40代の男女の中に見られました。これらの世代は、結果だけでなく、結果に至るまでの”姿勢”にも大きな意味がある、と信じているのかもしれません。

 例えば、オフィスにいれば「夜遅くまで頑張っているな!」と、頑張る”姿勢”を目に留めてもらえる機会がありましたが、リモートワークでは、そんな評価の望みは薄いです。リモートワークが本格化するにつれて成果主義が浸透していく状況に、危機感が増しているようです。

 この状況に不満を抱えているのは、評価される側だけではありません。評価する側である、もう少し上の年代からも、「リモートでは、姿勢や人柄が見えにくい」といった声がありました。評価する側においても、仕事の結果と限られた面談機会を主とした評価しかできないことに、ちょっとした違和感を持ち始めているのかもしれません。

CX発想のヒント リモートでも”頑張る姿勢”をアピールできる手段・機会の提供にニーズあり

 昨今、良いCX提供のためにも、従業員体験(Employee Experience=EX)向上の重要性が説かれる機会が増えました。勤務評価は、会社生活において、極めて重要な従業員体験です。数多の人事評価システムがリリースされ、HR担当者など、評価する側の体験は急ピッチで改善されています。一方で、評価される側(従業員)の体験は、まだまだ改善の余地があります。“評価アピールのDX化”を推進し、どのような環境下にあっても、自己アピール・努力プロセス・成果を、よりその人らしく伝えられる手段や機会を提供していくことは、EXを向上させるための手段の一つになるかもしれません。

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チームで働く「一体感」の可視化に商機

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この記事の著者

廣田 明子(ヒロタ アキコ)

 2011年電通入社。入社以来、消費財を中心に、ブランド開発・商品開発・統合コミュニケーションまで、幅広い領域で戦略プランニングを担当。2020年1月より電通デジタルに出向。CX戦略プランナーとして、DX領域CXトランスフォーメーション部門のプランニングセクションに所属。2020年5月に、新型コロナウイルス感染症の...

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Fu-man insight lab(フーマンインサイトラボ)

 「人々(ヒューマン)の不満に迫れば、新しい価値の種が見えてくる。」をスローガンに、昨今の急激な生活変化に伴い噴出した人々の不満の探索から、新たな顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)変革の戦略構築を支援するコンサルチーム。急速に変わりゆく社会環境の中で、新たに台頭する暮らしのペイン(不満)へのすばやい着眼を強みに、これらからの時代に求められる顧客体験(CX)戦略づくりをサポートしている。「フーマンラボ」の第1回調査第2回調査結果はこちら。

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MarkeZine(マーケジン)
2020/09/24 07:00 https://markezine.jp/article/detail/34299

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