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兆しFu-manさん図鑑

増えゆくリモートワークで発生した“おしゃれ”の不満を調査【兆しFu-manさん図鑑 vol.1】

 本連載では、Withコロナ社会での生活者の不満からインサイトを分析し、新たな顧客体験の兆しを見つけ出します。第一回となる今回は「おしゃれ」に注目。増えゆくリモートワークにともない発生した、“おしゃれ”にまつわる不満。その実態とは?

Withコロナで見えてきた、生活者のリアルな不満

 ニューノーマルに向けて、生活者の価値意識/欲求がどう変化していくのか? 各企業が急ピッチで把握・観察を進めています。

 電通デジタルは、「人々の不満に迫れば、新しい価値の種が見えてくる。」という意図のもと、人々の不満の探索から新たな顧客体験(以下、CX)の変革を支援する専門チーム「Fu-man insight lab」を発足し、「Withコロナ社会における、不満意識調査」を実施しています。

 本連載では、同調査の分析データをもとに、現代の生活者のリアル、ホンネを紹介していきます。人々の不満を類型化・キャラクター化し、「Fu-manさん」として不満を抱える人をカテゴリ別にピックアップ。ラボ注目のFu-manさんを「兆しFu-manさん」と名づけて、毎月紹介していきます。

 様々な業界の方にとっての、新たな顧客体験(以下CX)を発想するヒントになればと願っています。

 第1回は「増えゆくリモートワークにともない発生した、“おしゃれ”にまつわるFu-manさん」です。

タイムリーな流行把握・正解察知力を高めるサポートに需要!?

 オンライン会議に参加する前に、「着るものどうしよう……」と、悩んだ経験はありませんか? こちらは、パソコン画面越しに"リモートワーク時の正解おしゃれ"の偵察活動をひっそり続けながら、今なお正解をつかめないことで、気疲れしているFu-manさんです。

 今や、会議形態のデフォルトをオンラインとする企業が増えてきています。それにともなって、どのレベルの服装・髪型・メイクでオンライン会議に臨めば“浮かないか”、不安に感じるという人々の声が散見されました。

 「部屋着すぎるとだらしなく見られそうだけど、着飾りすぎても、『家なのに気合い入れすぎ』などと思われそう……」といった、迷える声が見受けられます。

 そんなFu-manさんは、30代女性に多く見られました。オフィスでは制服を着用していた人にとっては、とりわけオンライン会議は不意打ちの試練となったようです。

 自然と“空気を読む”ことに長け、周囲との足並みを意識して、暗黙知の“正解おしゃれ”、オフィスコーデルールを体得してきた彼女たちにとっては大変です。リモートワークという環境は、服装の参考サンプルを大幅に減少させています。かといって、改まって誰かに尋ねることも恥ずかしく、ひっそりとパソコン画面越しに、おしゃれの正解ボーダーを偵察してきました。しかしながら、オンライン上で空気を読むことは難しく、シーズンごとの様子見活動にも、そろそろ疲れを感じてきたようです。

CX発想のヒント

 リモートワークは、今まで無意識的にインプットしていた視覚的な“参考サンプル”を少なくし、正解・平均を探ることが難しくなっています。こういった環境は周囲の目を気にしがちな層にとって、無自覚のストレスを生んでいるのかもしれません。リモートが軸となる働き方への移行が進む中、タイムリーにマジョリティの傾向が把握でき、正解察知力を高めるサポートには需要があるのかもしれません。

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この記事の著者

廣田 明子(ヒロタ アキコ)

 2011年電通入社。入社以来、消費財を中心に、ブランド開発・商品開発・統合コミュニケーションまで、幅広い領域で戦略プランニングを担当。2020年1月より電通デジタルに出向。CX戦略プランナーとして、DX領域CXトランスフォーメーション部門のプランニングセクションに所属。2020年5月に、新型コロナウイルス感染症の...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Fu-man insight lab(フーマンインサイトラボ)

 「人々(ヒューマン)の不満に迫れば、新しい価値の種が見えてくる。」をスローガンに、昨今の急激な生活変化に伴い噴出した人々の不満の探索から、新たな顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)変革の戦略構築を支援するコンサルチーム。急速に変わりゆく社会環境の中で、新たに台頭する暮らしのペイン(不満)へのすばやい着眼を強みに、これらからの時代に求められる顧客体験(CX)戦略づくりをサポートしている。「フーマンラボ」の第1回調査第2回調査結果はこちら。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/31 08:30 https://markezine.jp/article/detail/34133

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