SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

兆しFu-manさん図鑑

増えゆくリモートワークで発生した“おしゃれ”の不満を調査【兆しFu-manさん図鑑 vol.1】

30代の女性社員と男性社員の中に見られる不満

 続いては、在宅勤務の標準化によって、おしゃれによる自己表現の機会が制限され、フラストレーションをためているFu-manさんです。

 「主にボトムス(下半身に着る服)で自分の雰囲気を表していたのに……」「出社時は、腕時計、靴下、香りなど、細かいところまでこだわることで、突っ込まれるきっかけを生んでいたのに……」など、おしゃれに関するこだわりを発揮する場がない嘆きが見られました。

 オフィスに通勤していたときは、髪型から靴・鞄・アクセサリーも含めて、全身のコーディネートで自分らしさを表現できていたものの、オンライン会議では、主に顔+トップスの一部しか見せられない。本来の自分(嗜好・イメージ)を表現する幅が狭まっていることに、モヤモヤを感じる声が見受けられました。また、特に初対面の人とは、上半身のみという、限定的な部分で自分を判断されてしまうことも非常に本意ではなく、納得がいかないようです。

 このタイプのFu-manさんは、30代の女性社員と男性社員の中に見られました。

CX発想のヒント

 もちろん彼らの中には工夫に熱心な層もいます。どうせ上半身しか映らないのであれば、おしゃれ資源は上半身に集中させる! とばかりに、髪色・リップの色味で表現・主張力を高めて、未充足感を満たすFu-manさんも見られました。また、堅苦しくない会議なら、あえて少しおもしろいメッセージが書いてあるTシャツを着用するというFu-manさんもいました。実際、百貨店などでは、トップス(上半身に着る服)の売り上げが伸びているようです。おしゃれさんたちには、“胸上1mの表現力”を鍛えることが重要なテーマになっているのかもしれません。また、おしゃれだけではない、オンラインでの幅のある自己表現アイテムにも需要がありそうです。

次のページ
メンタルヘルスケアとしての”おしゃれ”に注目

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
兆しFu-manさん図鑑連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

廣田 明子(ヒロタ アキコ)

 2011年電通入社。入社以来、消費財を中心に、ブランド開発・商品開発・統合コミュニケーションまで、幅広い領域で戦略プランニングを担当。2020年1月より電通デジタルに出向。CX戦略プランナーとして、DX領域CXトランスフォーメーション部門のプランニングセクションに所属。2020年5月に、新型コロナウイルス感染症の...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Fu-man insight lab(フーマンインサイトラボ)

 「人々(ヒューマン)の不満に迫れば、新しい価値の種が見えてくる。」をスローガンに、昨今の急激な生活変化に伴い噴出した人々の不満の探索から、新たな顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)変革の戦略構築を支援するコンサルチーム。急速に変わりゆく社会環境の中で、新たに台頭する暮らしのペイン(不満)へのすばやい着眼を強みに、これらからの時代に求められる顧客体験(CX)戦略づくりをサポートしている。「フーマンラボ」の第1回調査第2回調査結果はこちら。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/08/31 08:30 https://markezine.jp/article/detail/34133

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング