個人情報保護の動きが加速し、生活者やユーザーが自身のデータをみずから管理することが当たり前になりつつある今、アドテクは考え方や手法を見直さなければならない新時代に差し掛かっています。特にターゲティング広告が従来どおりには機能しなくなると言われますが、企業は今後どのようにデータと向き合い、アドテクをリプレイスしていくべきなのでしょうか。
定期誌『MarkeZine』第58号(2020年10月号)では、広告主やパブリッシャーがどのようにユーザーの利益となるようデータを活用すればいいのか、特集「アドテク新時代に備える」を組みました。各社が事態をどう捉えているのかを尋ね、注目の技術について紹介しています。
定期誌『MarkeZine』とは?
定期誌『MarkeZine』は1年間の定期購読で、毎月1冊、トレンドテーマの特集を中心にマーケティング業界の潮流や識者が注目するトピックをお届けしています。
- 先進的な企業の経営判断を追体験できる
- 競合企業の事例やキーパーソンの考え方がわかる
- マーケターが実務で成果を出せるノウハウを学べる
特集「アドテク新時代に備える」
ユーザーのトラッキングを主要な機能とするアドテクは、企業の都合で最適化されてきた面があります。それが是正され、よりユーザー中心の環境に移行しつつあることは企業にとって大きなチャンスであると指摘するのがzonariの有園雄一氏。今回有園氏に、アドテクの変革期をいかにチャンスにすればいいのかを解説していただきました。
数年前から「Cookieなきデジタルマーケティング」の体制構築に取り組んできた、通信販売事業を展開するディノス・セシール。同社のCECO(Chief e-Commerce Officer)の石川森生氏は、個人情報保護やCookieの利用制限などをそれほど懸念していないと話します。対応のポイントはどこにあるのか、取材しました。
Cookieの利用制限はパブリッシャーにおいても収益に直接響く領域です。持続可能な形でコンテンツを制作し収益化する方法を確立するだけでなく、ユーザーにデータ活用の目的と提供できる価値についてもわかりやすく提示しなければなりません。日本経済新聞社でデジタル広告事業に携わってきたた國友康弘氏に、同社での対応と展望についてうかがいます。
特集の最後に、アドテクのリプレイスを支える注目の技術を紹介。ベンダー各社に提供ツールについて尋ね、その特徴や強みについてコメントをいただいています。自社でデータを蓄積して広告などに活用していくツールを見つけるための参考になれば幸いです。
この他、本誌の巻頭インタビューでは、「食」分野のプラットフォーマーであるクックパッドのJapan CEO、福崎康平を迎えます。生産者や飲食業なども「料理の楽しみの“つくり手”」と表現するクックパッドの今後を取材しました。