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『VOGUE JAPAN』を擁するコンデナスト・ジャパンに聞く、TikTok活用の可能性

 2020年6月、TikTokにコンデナスト・ジャパンのメディア『VOGUE JAPAN』『VOGUE GIRL』『GQ JAPAN』の公式アカウントが開設された。一見すると、「ラグジュアリーブランドを扱う3つのメディアとTikTokの相性は良いのだろうか?」と思われるが、実際に良い反響が得られているという。今回は同社担当者の坂上氏と宮氏にオンライン取材を行った。

『VOGUE』や『GQ』の世界観をTikTokで体現する

MarkeZine編集部(以下、MZ):コンデナスト・ジャパンでは『VOGUE JAPAN』『VOGUE GIRL』『GQ JAPAN』の3つのメディアでTikTok公式アカウントを開設したと聞いています。その背景を教えてください。

坂上:TikTok上のオリジナルコンテンツのマネタイズやタイアップ商品のリリースを目指し、2020年6月にTikTok公式アカウントを立ち上げました。また、若年層への認知拡大、ブランドアウェアネスの拡大も目的としています。

 元々もう少し後で開設する予定でしたが、コロナ禍でソーシャルメディアの需要が高まり、特にTikTokのようなポジティブなテンションが求められていたため、当初の計画よりもローンチ時期を早めました。

左:コンデナスト・ジャパン Social Mediaチーム、マネージャー 坂上 まい氏
右:コンデナスト・ジャパン Planner, Commercial Product 宮 達也氏

MZ:では、実際にどのようなコンテンツを配信しているのか教えてください。

坂上:雑誌の撮影の裏側やYouTubeで配信している動画と連動したコンテンツ、その他TikTokオリジナルのコンテンツを配信しています。

@voguegirljapan

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MZ:TikTokオリジナルの動画も制作しているとのことですが、TikTok用の動画を制作し配信する際に意識していることはありますか。

坂上:常に大事にしているのは、ブランドが持つ世界観の中で何ができるかを模索することです。コンデナストでは各ブランドにいるソーシャルメディア担当が、ユーザーとブランドをつなぐそのコンテクストを考えています。TikTokらしい動画を目指すのではなく、コンデナストらしさの中でTikTokユーザーの方に受け入れられそうなコンテンツを探すようにしています。

他と異なるコミュニケーションが展開されるTikTok

MZ:3つの公式アカウントを運用してみて、どのような所感を持ちましたか。

坂上:他のプラットフォームとはまったく異なるユーザーコミュニケーションがTikTokでは展開されていると感じました。また、Z世代が多く集まるプラットフォームなので、Z世代向けにマーケティングを行う際のヒントも得られています。

MZ:実際にアカウントを立ち上げてからのユーザーからの反響はいかがでしょうか。

坂上:『GQ JAPAN』では「GQ MEN OF THE YEAR 2020」でTikTokとコラボを実施し、大きな反響が得られました。具体的には、オリジナルエフェクトを共同開発して、幅広いユーザー層から参加投稿が多く集まりました。

@gqjapan

##みんながヒーロー みんなも挑戦してね!##GQAwards ##EXIT

オリジナル楽曲 - GQ JAPAN

坂上:また、TikTok LIVEを活用して授賞式を生配信した際は、ポジティブなコメントも多く寄せられました。

Z世代向けマーケティングソリューションとしてTikTok広告を活用

MZ:TikTok For Businessの広告ソリューションも活用したと聞いています。その理由を伺えますか。

宮:我々の取引先であるラグジュアリーブランドは、当時TikTok進出がまだあまりされていない状況で、上記のような可能性があると仮定し広告に関しても開拓を試みました。活用目的としては、Z世代が多く集まるプラットフォームという印象がありますので、広告主の皆様と一緒に新規ユーザーへTikTokを通して様々な角度でのアプローチができるのではと考えました。

MZ:クライアントに対し提案する前にテストで検証などを行ったのでしょうか。

宮:最初は『VOGUE JAPAN』のアカウントで広告をテスト運用していました。他のソーシャルメディアでも同じ広告を回していたのですが、結果としてTikTokが再生数やクリック数やシェアなどのエンゲージメントが高いことがわかりました。クリック数に関しては想定の2.5倍を記録していました。この結果を踏まえ、広告主の皆様にも提案できると思い2020年7月からテスト的にTikTokでの広告配信パッケージの販売を開始しました。

MZ:このときはTikTokに最適化した広告素材を配信していたのでしょうか。

宮:そうですね。2種類の素材を配信しており、1つはYouTube素材を切り取った横型動画のもので、もう1つは縦型動画でTikTokのプラットフォームに合わせた編集したのですが、2つ目のほうが広告配信では非常に高い結果が出ました。しかしこの段階ではあくまでフォーマットという観点ですので、引き続きコンテンツの訴求方法・楽曲・構成に関して検証を続けています。

ラグジュアリービューティーブランドで成果も

MZ:実際にクライアントとの事例も生まれているのでしょうか。

宮:既に、ラグジュアリービューティーブランド様との取り組みでは、Facebook、Instagram、TikTokで広告配信を行い、『VOGUE GIRL』のタイアップページに誘導するキャンペーンを実施しました。その結果、最もクリックされ、動画再生数も多く、いいねも多かったのがTikTokの広告でした。そのため、今回のキャンペーンでは徐々にご予算をTikTokに寄せていき効果を最大化しました。

 ブランドの担当者の方からは「出稿したことのない媒体だったが、新しいユーザーにリーチもできて効果も高かった」と良いフィードバックを受けています。引き続き2021年のプランでも積極的にTikTokを提案させていただければと思っております。

 これまでTikTokではゲーム業界や漫画業界の広告出稿が多い印象でしたが、今回ラグジュアリーブランドを扱うコンデナスト・ジャパンが受け入れられることがわかりました。これからブランドの皆様との取り組みを増やしていけるよう積極的に提案をしたいと考えています。

ラグジュアリーブランドのTikTok参入ニーズが増加

MZ:クライアントの方に対しTikTokを活用した広告パッケージを提案していると、どのような反応が返ってくるのでしょうか。

宮:お客様から非常に興味を持って話を聞いていただけます。まだTikTok自体に参入できていないラグジュアリーブランドが多いので、広告パッケージだけでなく公式アカウントの開設やコンテンツ内容に関するご相談もいただくようになっています。

MZ:TikTok上ではエンゲージメントが高いという話がありましたが、それ以外に広告を出稿するメリットはありますか。

宮:ポジティブな反応が得られやすいということですね。TikTokはポジティブな思想で滞在しているユーザーが多く広告に対する受容度も高いように思います。そのため、興味関心のフェーズから一気にコンバージョンまでへも補完できるプラットフォームだと感じております。

MZ:事例も既にでき始めていて非常に順調な印象を受けますが、今後TikTokでの広告配信で改善したい点はありますか。

宮:今後は楽曲部分にも気を遣っていきたいです。特にTikTokは、楽曲でトレンドが生まれるケースが多いと感じています。動画部分はTikTokの特性に合わせながらコンデナストらしさを出すことで効果が出せていますが、楽曲部分はまだまだ検証できる要素があると思っています。

 たとえば攻略の一つとして、2020年末に開催した「GQ MEN OF THE YEAR 2020」のTikTokハッシュタグチャレンジの楽曲も弊社インフルエンサー事業(SocialTalentAgency)所属のTikTokクリエイターに協力いただき作成致しました(詳細はこちら)。

さらなるTikTok攻略を

MZ:最後に今後の展望を教えてください。

宮:まずは『VOGUE JAPAN』『VOGUE GIRL』『GQ JAPAN』3つのアカウントの運用に引き続き力を入れていきたいです。そして、広告パッケージのさらなる拡販に努めたいと思います。

 また、TikTok For Business Japanとしても2021年の展望はEC連携の強化と伺っています。我々の広告商品に関しても、EC売り上げにつながるソリューションをTikTok For Business Japanの方と一緒に作っていきたいです。

 そして、TikTokに関しては、まだまだ攻略できていない部分が数多くあります。たとえば、私たちは普段各メディアで起用している著名人を使ったコンテンツを出していますが、どのような人を起用して何をしてもらうコンテンツがTikTokだと受け入れられるのかはまだまだ検証できると思っています。

 上述致しましたが、コンデナスト・ジャパンではインフルエンサーやクリエイターを多数抱えているインフルエンサー事業(SocialTalentAgency)もございますので、その中でTikTokに強いクリエイターを絡めた広告パッケージも開発しテスト的に販売を開始致します。ご興味のあるクライアント様のお問い合わせをお待ちしております。

坂上:「VOGUE FASHION'S NIGHT IN 2020」「GQ MEN OF THE YEAR 2020」をオンラインで開催し、TikTokともコラボレーションしましたが、今後もオンラインイベントが主流になっていくのでこのような取り組みは行いつつ、ユーザーはもちろんスポンサー向けにも新しい価値を提供できればと考えています。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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