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新聞×位置情報連動型広告で来店率アップ!ローカルエリアに強い広告メニュー「LOCAL SAND」とは

 ローカルエリアを中心に、企業のデジタルマーケティングを支援する西日本新聞メディアラボが、紙面広告とデジタル広告を組み合わせた「LOCAL SAND(ローカルサンド)」をリリースした。広域をカバーする新聞広告と、細かなターゲティングが可能な位置情報広告それぞれのメリットを活かし、効果的なアナログ×デジタルプロモーションを実現する。出稿したキモノハーツの藤林氏と、西日本新聞メディアラボの江藤氏に、ローカルサンドの活用方法、その成果を尋ねた。

コロナ禍で大学が休校、顧客接点を絶たれる

――はじめに、お2人の自己紹介をお願いします。

藤林:振袖と袴のレンタルサービスを行う、キモノハーツの藤林です。東京を中心に、西日本、九州、沖縄にも店舗を広げ、着物らしい定番のデザインだけでなく、お客様の多様な好みや求める「可愛い」に合うデザイン、コーディネートをご提案するショップとして、ご支持をいただいています。

江藤:西日本新聞メディアラボの江藤です。私が所属するローカルアクティベーション部では、地方の企業様や自治体の皆様へ、位置情報広告や音声広告など、デジタルを起点とした新しい価値を提供する広告商品を企画・ご提案しています。

 今回、西日本新聞本紙と同グループが運営するフリーペーパー、新聞折込チラシなどの紙面広告と位置情報広告「LocAD+(ロカドプラス)」や検索広告をパッケージしたサービス、「LOCAL SAND(ローカルサンド)」をリリースいたしました。

株式会社カナエキモノハーツ 代表取締役 藤林博行氏(写真左)/株式会社西日本新聞メディアラボ ローカルアクティベーション部 江藤進哉氏(写真右)
株式会社カナエキモノハーツ 代表取締役 藤林博行氏(写真左)
株式会社西日本新聞メディアラボ ローカルアクティベーション部 シニアコンサルタント 江藤進哉氏(写真右)

――キモノハーツは、いち早くLOCAL SANDを活用されたと伺いました。その理由を、教えてください。

藤林:私たちのお客様は、成人式や卒業式を控える19歳から21歳の女性と、非常にセグメントが明確です。これまでは、大学や専門学校にカタログを置き、検索やWeb広告経由でサイトへ集客し、DMやカタログを送付してきました。

 しかしコロナ禍により、学生さんたちが登校や外出を自粛せざるを得なくなり、なかなか接点を持てなくなっていたのです。新しいプロモーション方法を検討していたところ、西日本新聞メディアラボのLOCAL SANDをご提案いただいたのがきっかけです。

紙面広告とデジタル広告の「いいとこ取り」の広告メニュー

――LOCAL SANDとは、どのような広告メニューなのでしょうか?

江藤:LOCAL SANDは、新聞などの紙面広告とデジタル広告をパッケージしたもので、特にローカルエリアにおけるブランド認知や来店想起のプロモーションに効果的な広告メニューとなります。

 たとえば、県内や市内といった広域には、新聞やフリーペーパーの紙面広告で幅広い世代へ訴求し、商圏3キロ以内は、新聞折込チラシやポスティング、位置情報広告を活用いただき、ターゲットをより絞ったアプローチが可能です。

――紙とデジタルのチャネルを横断して、キャンペーンを実施できるんですね。

江藤:その通りです。そしてLOCAL SANDの強みは、パッケージされたすべての広告をワンストップでご支援できる点です。「紙面広告は新聞社、Web広告は代理店に……」と、個別で依頼する必要はなく、価格帯も新聞広告・Web広告を含めて、20万円からとお取り組みしやすい設計となっています。

 特に位置情報広告「LocAD+」は、GPSデータのみを取得し、半径100メートルからの範囲を対象に、ターゲティングが可能です。配信先は、アプリやWebメディアと70,000媒体を越え、「過去1年間にA駅の半径500メートル以内で、10回以上GPSを取得した男性」「過去1ヵ月にB店の半径1キロメートル以内で、3回以上GPSを取得した20代の女性」のように、細かくターゲティングすることが可能です。

過去1年間のGPSデータを使えるため、休学の影響を受けない

――一般的な運用型広告は、配信対象が半径1㎞からの範囲となっています。なぜLOCAL SANDでは、より狭い範囲を対象に、位置情報広告が配信できるのでしょうか。

江藤:地元で事業を展開される店舗様にとっては、2、3キロのエリアが商圏です。新聞折込チラシのような感覚でデジタル広告も活用されたいニーズをお持ちのため、より狭い範囲にも配信できるように、開発・改善を進めてきた背景があります。

――藤林さんは、LOCAL SANDのどのような点に惹かれましたか。

藤林:まずは、地方紙とそのエリアのフリーペーパーの紙面広告と、位置情報広告がパッケージになっている点です。さらに、位置情報広告のターゲティング精度ですね。配信対象を半径100メートルから指定できますから、「大学や専門学校、自動車学校などを起点にプロモーションができる」とイメージが浮かびました。また、GPSデータも1年間分遡れるため、プランニング次第で休学や投稿頻度の減少に影響を受けないところも、私たちのプロモーションに適していました。

江藤:LOCAL SANDは、地方都市でも効果を最大化できる点が特徴です。ローカルエリアを対象とした、狭域のみでも展開可能なメディアはまだまだ少なく、性別や年代のターゲティングができるLOCAL SANDのメリットをご提供したいですね。ブランド認知だけでなく、カーディーラー、不動産など、エリアが密接に関係し、来店想起も重視するお客様からのご依頼も多くなっています。

配信対象の最適化で広告効果を高める

――では、実施されたキャンペーンの概要を教えてください。

江藤:今回のキャンペーンは、12月から2月の期間で、キモノハーツ20周年記念の振袖展示会と、袴レンタルサービスの2つの訴求を行いました。全期間通して、位置情報広告で袴レンタルサービスの訴求を行い、2月末には福岡エリアを対象に、西日本新聞本紙のテレビの番組枠で振袖展示会の広告を掲載しています。

藤林:袴レンタルサービスの訴求は、東京・大阪・兵庫・神戸・福岡の5エリアを対象に行いました。そのエリアの大学リストから、訴求したい大学を選び、過去1年間に該当の大学から400メートル以内でGPSデータを取得した、主に19歳から21歳の女性を配信対象としました

実際の広告クリエイティブ/1回目(左)2回目(右)
位置情報連動型広告のクリエイティブ
1回目(左)2回目(右)

江藤:キャンペーンをスタートしてからは、配信対象の最適化を進めました。東京、大阪の大学や専門学校の地点からGPSデータを取得できるユニークユーザーは、人口に比例し、配信ボリュームが想定以上に多く、よりターゲティングが可能と判断したんです。1月からは、東京・大阪の配信対象を、大学から半径200メートル以内に変更しました。あわせて、兵庫・神戸・福岡は、大学周辺に住んでいる学生さんも加味し、配信対象の範囲を大学から半径400メートル以上に広げました。

――クリエイティブでは、どのような訴求を?

藤林:クリエイティブは、2種類用意しました。キャンペーン期間の前半は「卒業式が中止の場合は全額返金」の訴求を。そして後半は、「まだまだ間に合う!」と、今からでも袴レンタルができることをアピールしました。プランニング当時は、まだ卒業式が実施できるかわからない大学が多かったんですね。そのため、お客様が安心して袴を借りられることを優先して制作しました。

配信対象エリアからの来店が増加

――反響は、いかがでしたか。

藤林:渋谷周辺の大学生が渋谷の店舗へ来店したように、配信対象として定めたエリアから、その近隣の店舗へ来店がありました。当初は、コンバージョンをカタログ請求にしようと考えていましたが、LOCAL SANDのターゲティング精度の成果をうかがい、来店予約に変更したんです。その狙い通り、来店につながっています。もちろん、卒業式を実施予定の大学が増えた背景もありますが、プロモーション効果を感じています。

江藤:キモノハーツさまの位置情報広告のCTRは、平均よりも約2倍となりました。時勢とお客様のインサイトを汲んだクリエイティブと、プランニングの最適化が良かったと感じています。

 そして振袖の展示会訴求についても、手応えを感じています。成人式や卒業式は保護者の方にとっても大切なイベントです。学生にはスマホ、ご家族は紙メディアと、ターゲティングに適した接点を用いることで、幅広い層に「振袖から袴までトータルで揃えられるキモノハーツ」のブランディングができたと思います。

新聞に掲載した広告クリエイティブ
新聞に掲載した広告クリエイティブ

――LOCAL SANDの特徴である、ワンストップのサービスには、どのような印象を受けられましたか。

藤林:複数の媒体社や代理店を通すと大変ですが、LOCAL SANDは紙とデジタルがセットで、窓口も1つ。ディレクションが、進めやすかったです。

江藤:ローカルサンドは、配信面やクリエイティブの種類を含めて、シンプルな設計にこだわっています。新聞の紙面広告も、モバイル広告でよく使われるバナーに近い枠をご用意していますので、お客様も「紙面広告だから」とまったく違うデザインを起こす必要がありません。

 「はじめて広告を出稿する」というお客様も、簡単に、安心してご利用いただける仕組みを作っています。

ローカルエリアでのプロモーションを強化し、地方経済の成長を支援

――最後に、今後の展望をお聞かせください。

藤林:コロナ禍を受けて、学生さんたちの生活も大きく変わりました。成人式が中止になったり、卒業式も簡易的になったりと、やはり心残りがあると思うんです。そのような方達の力になりたいと、キモノハーツでは、写真だけの成人式を行える撮影スタジオを新宿にオープンしました。また、出店を広げるだけでなく、ECももっと強化できますし、ヘアメイクやコーディネートに特化した事業もできるんじゃないかな、と考えています。スピーディーに対応できるのが、デジタルの良いところ。新しい生活様式やニーズの変化に合わせて、事業をアップデートして、日本中にキモノハーツの「かわいい」を届けたいです。

江藤:まずは、LOCAL SANDの強みである、紙とデジタルのチャネルを横断できる点を強化したいです。今は、6つのメディアをパッケージしていますが、今後は、メディアの種類や扱う商品のラインアップを増やしたいと考えています。そして現在、東北・関東・中部・北陸・中国・九州のパートナーシップを締結している地方新聞社などと連携して、全国でLOCAL SANDがご活用いただけるよう、体制を整えているところです。ぜひ、地方の企業様だけでなく、地方発のスタートアップや全国に店舗をお持ちの企業様も、ローカルエリアでのプロモーションにご活用いただきたいです。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/29 10:00 https://markezine.jp/article/detail/35607